本書の特徴

データインテグリティに関する不備は、製造所の記録類全体の信頼性に影響します

欧米の規制当局はデータインテグリティに重点を置いた査察にシフトしています。データインテグリティに関する不備は、査察対象の製品に限定されず、最悪の場合、その製造所の記録類が全ての信頼性を否定されかねません。

GxP業務での生データの適切な運用・管理方法

試験室関連データだけでも多くのデータがありますが、製造現場をも含めた医薬品製造工場全体では、それ以上の膨大なデータが毎日生成されています。各業務プロセスに応じて求められる運用・管理対応を適切に実施しなければ、生成・取得した各データの信頼性が欠如されたものとしてみなされる可能性があります。

紙文書・紙記録の電子化プロセスとその後の管理

現場での取り扱いやすさから依然として紙の状態で存在する場面が残っています。実際に電子化された業務プロセスにおいても、最初に生成されるデータは電子であっても、それらを紙の印刷物とした上で業務遂行するプロセスを構築している例は、特に製造に関わる現場ではまだまだ多いのが現状です。

「紙/電子のハイブリットシステムの運用・管理」と「完全電子化システム導入の考え方とプロセス」

実践面で参考となることにフォーカスした内容をQ&A形式で記述。実務面での74個のQ&Aを通して、「完全電子化システム導入の考え方とプロセス」を理解できます。

スプレッドシートのバリデーション

チェックボックス式の『バリデーション文書ひな形』により確実で効率的なバリデーション実務を定型化して行うことができます。つまり、首尾一貫した確実なバリデーションが可能になります。

FDAの査察指摘からデータインテグリティとスプレッドシートの実務対応

FDAの査察指摘をふまえてデータインテグリティとスプレッドシートの実務対応を体系的に紹介しています。

著者紹介

山下 大

武田薬品工業(株)

蜂谷 達雄

大日本住友製薬(株)

合津 文雄

武田テバファーマ(株)

望月 清

(合)エクスプロ・アソシエイツ

島本 哲男

ラボコンサルテーション(株)

書籍情報

発刊日
2020年7月28日(火)

体裁
B5判並製本 180頁

価格(税込)
44,000円(本体40,000円+税4,000円)

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目次

全12章

  • 第1章 製造,試験室におけるデータインテグリティの要件と具体的対応
  • 第2章 製造,試験室におけるデータサイクルとコンピュータ化システム対応
  • 第3章 生データとしての電子データと紙データの運用・管理
  • 第4章 紙文書・紙記録から電子化する過程・作業とその後の保管方法
  • 第5章 【Q&A 形式でわかる】電子データの運用・管理と監査証跡
  • 第6章 【Q&A 形式でわかる】CSV 実施とデータインテグリティ(DI)
  • 第7章 【Q&A 形式でわかる】紙/ 電子のハイブリットシステムの運用・管理
  • 第8章 【Q&A 形式でわかる】完全電子化システム導入の考え方とプロセス
  • 第9章 スプレッドシートの運用・管理及び検証・バリデーションの実施 ~求められるCSV ~
  • 第10章 スプレッドシートのバリデーション規定(VMP)と文書テンプレート
  • 第11章 データインテグリティ/ スプレッドシートに関するFDA の指摘とその対応
  • 第12章 電子実験ノート導入・運用・管理と信頼性確保

詳細目次

第1章 製造,試験室におけるデータインテグリティの要件と具体的対応

  • 1. データインテグリティ
    • 1.1 データインテグリティとは
    • 1.2 データインテグリティに関するガイダンス
  • 2. データインテグリティの要件と対応
    • 2.1 データインテグリティの対象
    • 2.2 ALCOA 原則について
    • 2.3 生データとは

第2章 製造,試験室におけるデータサイクルとコンピュータ化システム対応

  • 1. データライフサイクル
  • 2. コンピュータ化システムの要件
  • 3. アクセスコントロール
  • 4. 監査証跡
  • 5. バックアップとアーカイブ
  • 6. その他

第3章 生データとしての電子データと紙データの運用・管理

  • はじめに
  • 1. 生データとは
    • 1.1 定義
    • 1.2 生データとオリジナル記録
  • 2. 生データの運用・管理方法
    • 2.1 生データとして期待されること
    • 2.2 生データとしての紙データ
    • 2.3 生データとしての電子データ
  • おわりに