出版社:
株式会社イーコンプレス
ISBN:
978-4-905321-00-2
体裁:
A4判 並製本 132ページ
発売日:
2011年7月
カテゴリ:
製薬業界, 医療機器, コンピュータバリデーション, GAMP 5
12,572円(税込)/ 11,429円(税別)

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書籍概要

本書は、2008年9月に発行した同名の書籍を改定したものです。発行当時は、まだ発行されたばかりのGAMP 5への関心が高くなく、従来のGAMP 4にもとづくCSV実施がもっぱらでした。

その後、2009年3月には、GAMP 5の日本語版が発行され、日本の製薬企業においてもようやくGAMP 5への認識が始まりました。しかしながら、GAMP 5は難解です。GAMP 5は、ちゃんと理解できる専門家が、専門的知識によって解釈してはじめてSOPに書き下ろすことができます。

間違ってはならないことは、GAMP 5のフレーズをコピー&ペーストしてもSOPにはならないということです。意外なことに、本書を発行して以降、GAMP 5に関する解説本は出版されていないように思います。

改定版では、GAMP 5の解説に重点を置き、全面的に改定を行いました。たとえば、GAMP 5では、DQ、IQ、OQ、PQといった、適格性評価に関する用語が使われていない理由や、リスクベースアプローチを採用している理由などです。それらの経緯について、また意義についてもできるだけ詳しく解説を行っています。

本書が、皆様の理解の一助になることを願っています。

目次

  • 第1章 Computerized System Validationとは
  • 1. 電子化の原則
  • 2. コンピュータ化システムとは
  • 3. 医薬におけるバリデーションとは
  • 4. バリデーションに責任を持つべきなのは?
  • 5. 規制要件が適用されるGxP データとシステム
  • 6. CSV に関する5 つの質問
  •  6.1 バリデーションはシステムの受入れ試験ではない
  •  6.2 バリデーションの目的は品質保証である
  •  6.3 市販のパッケージのバリデーション
  •  6.4 パッケージ製品は自社開発よりCSV が容易である
  •  6.5 バグのあるシステム
  • 7. CSV の必要性
  •  7.1 電子データは信頼できるものであるか
  •  7.2 コンピュータ化された業務がきちんと管理できているか
  •  7.3 投資に見合った業務品質とデータ品質が得られるのか
  •  7.4 何らかの災害の際に、復旧が可能であるか
  •  7.5 重要なデータが保護されているか
  •  7.6 社内の監査や、当局の査察に合格することができるのか
  • 8. ソフトウェアに対する品質保証
  • 9. System Life Cycle(SLC)とは
  • 10. V-Model とは
  • 11. トレーサビリティマトリックスとは
  • 12. CSV を実施する際に必要なスキル
  • 13. システムの信頼性保証の考え方
  • 第2章 CSVに関する規制要件およびガイドラインの動向
  • 1. GMP 省令とバリデーション
  •  1.1 バリデーション基準
  •  1.2 GMP におけるハードとソフト
  •  1.3「 バリデーション」と「適格性評価」との違い
  •  1.4 原薬GMP のガイドライン
  • 2. コンピュータ使用医薬品等製造所適正管理ガイドライン
  • 3. ANNEX 11 の改定
  •  3.1 General
  •  3.2 Project Phase
  •  3.3 Operation Phase
  • 4. 医薬品の臨床試験の実施の基準
  • 第3章 リスクベースアプローチ
  • 1. 製薬業界における品質管理の課題
  •  1.1 規制リスクとコンプライアンスコスト
  •  1.2 バリデーションによる技術革新の阻害
  •  1.3 科学的な品質リスクマネージメント
  • 2. なぜリスクベースアプローチか
  • 3. FDA のcGMP 改革
  • 4. 21 CFR Part 11 の改定
  • 5. ICH による品質に関するガイドライン
  • 6. 品質リスクマネジメント
  • 第4章 GAMP改定の経緯
  • 1. GAMP の生い立ちと改定
  • 2. PAT とASTM E2500
  • 3. 数多くの要因
  • 4. GMP におけるコンピュータ化システム
  • 5. 品質保証部門からSME へ
  • 6. サプライヤの役割と責任
  • 第5章 GAMP 5概要
  • 1. GAMP 4 からGAMP 5 へ
  • 2. GAMP 5 の目的とValidation の新しい概念
  • 3. GAMP 5 の構成
  • 4. GAMP 5 における5つのキーコンセプト
  •  4.1 品質マネジメントシステム(QMS)におけるライフサイクルアプローチ
  •  4.2 スケーラブルなライフサイクル活動
  •  4.3 製品とプロセスの理解
  •  4.4 科学的な品質リスクマネジメント
  •  4.5 サプライヤの活用
  • 5. ライフサイクルフェーズ
  •  5.1 Concept フェーズ
  •  5.2 Project フェーズ
  •  5.3 Operation フェーズ
  •  5.4 リタイアメントフェーズ
  • 6. 仕様と検証のアプローチ
  • 7. GAMP 5 はなぜ難解なのか
  •  7.1 依然として工場の自動化システムを想定している
  •  7.2 用語の定義がない
  •  7.3 役割と責任の定義
  •  7.4 ソフトウェアのカテゴリの定義
  •  7.5 多くの成果物とプロセス
  •  7.6 図が見づらい
  •  7.7 日本語版が直訳であり、かつ難解である
  • 第6章 GAMP 4とGAMP 5の違い
  • 1. ソフトウェアカテゴリの変更
  •  1.1 カテゴリ1(Infrastructure Software)
  •  1.2 カテゴリ2(使用しない)
  •  1.3 カテゴリ3(Non-configured Software)
  •  1.4 カテゴリ4(Configured Software)
  •  1.5 カテゴリ5(Custom Software)
  •  1.6 カテゴリ分類の問題点
  •  1.7 カテゴリ毎のシステムの例
  • 2. V-Model の変更
  • 3. 非ウォータフォールモデル
  • 第7章 成果物の種類と属性
  • 1. 4 種類の成果物
  • 2. 計画書
  • 3. 仕様書
  • 4. スクリプト
  • 5. ログ
  • 6. 報告書
  • 第8章 システムライフサイクル(SLC)概要
  • 1. 本書におけるシステムライフサイクル
  •  1.1 計画フェーズ
  •  1.2 要求フェーズ
  •  1.3 設計フェーズ
  •  1.4 構築フェーズ
  •  1.5 テストフェーズ
  •  1.6 移行フェーズ
  •  1.7 利用フェーズ
  •  1.8 廃棄フェーズ
  •  1.9 共通フェーズ
  • 2. ビジネスプロセスマップ
  • 第9章 役割と責任
  • 1. スキルセット
  • 2. CSV 実施における役割と責任
  • 3. プロジェクトオーナ(PO)
  • 4. プロジェクトマネージャ(PM)
  • 5. プロジェクトチーム(PT)
  • 6. バリデーションマネージャ(VM)
  • 7. バリデーションチーム(VT)
  • 8. ユーザ
  • 9. システム管理者(SM)
  • 10. CVQA
  • 11. サプライヤ(SPL)
  • 第10章 計画フェーズ(Planning Phase)
  • 1. バリデーションの必要性の評価(リスク評価報告書)
  • 2. バリデーション計画の策定(バリデーション計画書)
  • 3. パッケージの調査(パッケージ調査計画書、パッケージ調査報告書)
  • 4. サプライヤの評価(サプライヤオーディット報告書)
  • 第11章 要求フェーズ(Requirement Phase)
  • 1. 詳細要求の策定(機能仕様書)
  • 2. コンフィギュレーションの決定(構成設定仕様書)
  • 3. 機能リスク評価(機能リスク評価表)
  • 第12章 設計フェーズ(Design Phase)
  • 1. コンピュータ化システムに対する要求の詳細化(設計仕様書)
  • 2. 設計の確からしさの確認(設計レビュ報告書)
  • 3. サプライヤによる詳細設計(モジュール(ユニット)仕様書)
  • 第13章 設計フェーズ(Design Phase)
  • 1. 単体テストおよび連結テスト(単体テスト計画書、ケース、報告書)
  • 2. テストのための計画策定(テスト計画書)
  • 3. 正確なデータの移行のための計画策定(データ移行計画書)
  • 4. 本稼動のための移行計画策定(移行計画書)
  • 第14章 テストフェーズ(Test Phase)
  • 第15章 移行フェーズ(Deployment Phase)
  • 1. システムアクセス計画の策定(システムアクセス計画書)
  • 2. 本稼働への準備(システム利用手順書、ユーザサポート資料)
  • 3. データ移行に関する報告の要約(データ移行報告書)
  • 4. 実稼動後における災害対策の策定(災害対策計画書)
  • 第16章 運用フェーズ(Use Phase)
  • 1. 移行に関する報告の要約(移行報告書)
  • 2. バリデーション維持の保証(サポート品質報告書)
  • 3. 定期的な監査の実施(定期監査報告書)
  • 第17章 廃棄フェーズ(Retirement Phase)
  • 第18章 共通フェーズ(Cross Phase)
  • 1. 変更の管理(変更管理計画書、変更要求書、変更要求一覧表)
  • 2. 障害の管理(障害対策計画書、障害報告書、障害一覧表)
  • 3. トレーニングの管理(トレーニング計画書)
  • 第19章 成果物とカテゴリ
  • 1. 管理(Management)
  • 2. 開発(Development)
  • 3. 運用(Operation)

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