書籍
専門書籍一覧
[書籍] 【改定版】コンピュータバリデーション実施の手引き
【改定版】コンピュータバリデーション実施の手引き
GAMP 5の解説に重点を置いた実践的ガイド
製薬業界
医療機器
コンピュータバリデーション
GAMP 5
医療機器
コンピュータバリデーション
GAMP 5
書籍概要
本書は、2008年9月に発行した同名の書籍を改定したものです。発行当時は、まだ発行されたばかりのGAMP 5への関心が高くなく、従来のGAMP 4にもとづくCSV実施がもっぱらでした。
その後、2009年3月には、GAMP 5の日本語版が発行され、日本の製薬企業においてもようやくGAMP 5への認識が始まりました。しかしながら、GAMP 5は難解です。GAMP 5は、ちゃんと理解できる専門家が、専門的知識によって解釈してはじめてSOPに書き下ろすことができます。
間違ってはならないことは、GAMP 5のフレーズをコピー&ペーストしてもSOPにはならないということです。意外なことに、本書を発行して以降、GAMP 5に関する解説本は出版されていないように思います。
改定版では、GAMP 5の解説に重点を置き、全面的に改定を行いました。たとえば、GAMP 5では、DQ、IQ、OQ、PQといった、適格性評価に関する用語が使われていない理由や、リスクベースアプローチを採用している理由などです。それらの経緯について、また意義についてもできるだけ詳しく解説を行っています。
本書が、皆様の理解の一助になることを願っています。
目次
- 第1章 Computerized System Validationとは
- 1. 電子化の原則
- 2. コンピュータ化システムとは
- 3. 医薬におけるバリデーションとは
- 4. バリデーションに責任を持つべきなのは?
- 5. 規制要件が適用されるGxP データとシステム
- 6. CSV に関する5 つの質問
- 6.1 バリデーションはシステムの受入れ試験ではない
- 6.2 バリデーションの目的は品質保証である
- 6.3 市販のパッケージのバリデーション
- 6.4 パッケージ製品は自社開発よりCSV が容易である
- 6.5 バグのあるシステム
- 7. CSV の必要性
- 7.1 電子データは信頼できるものであるか
- 7.2 コンピュータ化された業務がきちんと管理できているか
- 7.3 投資に見合った業務品質とデータ品質が得られるのか
- 7.4 何らかの災害の際に、復旧が可能であるか
- 7.5 重要なデータが保護されているか
- 7.6 社内の監査や、当局の査察に合格することができるのか
- 8. ソフトウェアに対する品質保証
- 9. System Life Cycle(SLC)とは
- 10. V-Model とは
- 11. トレーサビリティマトリックスとは
- 12. CSV を実施する際に必要なスキル
- 13. システムの信頼性保証の考え方
- 第2章 CSVに関する規制要件およびガイドラインの動向
- 1. GMP 省令とバリデーション
- 1.1 バリデーション基準
- 1.2 GMP におけるハードとソフト
- 1.3「 バリデーション」と「適格性評価」との違い
- 1.4 原薬GMP のガイドライン
- 2. コンピュータ使用医薬品等製造所適正管理ガイドライン
- 3. ANNEX 11 の改定
- 3.1 General
- 3.2 Project Phase
- 3.3 Operation Phase
- 4. 医薬品の臨床試験の実施の基準
- 第3章 リスクベースアプローチ
- 1. 製薬業界における品質管理の課題
- 1.1 規制リスクとコンプライアンスコスト
- 1.2 バリデーションによる技術革新の阻害
- 1.3 科学的な品質リスクマネージメント
- 2. なぜリスクベースアプローチか
- 3. FDA のcGMP 改革
- 4. 21 CFR Part 11 の改定
- 5. ICH による品質に関するガイドライン
- 6. 品質リスクマネジメント
- 第4章 GAMP改定の経緯
- 1. GAMP の生い立ちと改定
- 2. PAT とASTM E2500
- 3. 数多くの要因
- 4. GMP におけるコンピュータ化システム
- 5. 品質保証部門からSME へ
- 6. サプライヤの役割と責任
- 第5章 GAMP 5概要
- 1. GAMP 4 からGAMP 5 へ
- 2. GAMP 5 の目的とValidation の新しい概念
- 3. GAMP 5 の構成
- 4. GAMP 5 における5つのキーコンセプト
- 4.1 品質マネジメントシステム(QMS)におけるライフサイクルアプローチ
- 4.2 スケーラブルなライフサイクル活動
- 4.3 製品とプロセスの理解
- 4.4 科学的な品質リスクマネジメント
- 4.5 サプライヤの活用
- 5. ライフサイクルフェーズ
- 5.1 Concept フェーズ
- 5.2 Project フェーズ
- 5.3 Operation フェーズ
- 5.4 リタイアメントフェーズ
- 6. 仕様と検証のアプローチ
- 7. GAMP 5 はなぜ難解なのか
- 7.1 依然として工場の自動化システムを想定している
- 7.2 用語の定義がない
- 7.3 役割と責任の定義
- 7.4 ソフトウェアのカテゴリの定義
- 7.5 多くの成果物とプロセス
- 7.6 図が見づらい
- 7.7 日本語版が直訳であり、かつ難解である
- 第6章 GAMP 4とGAMP 5の違い
- 1. ソフトウェアカテゴリの変更
- 1.1 カテゴリ1(Infrastructure Software)
- 1.2 カテゴリ2(使用しない)
- 1.3 カテゴリ3(Non-configured Software)
- 1.4 カテゴリ4(Configured Software)
- 1.5 カテゴリ5(Custom Software)
- 1.6 カテゴリ分類の問題点
- 1.7 カテゴリ毎のシステムの例
- 2. V-Model の変更
- 3. 非ウォータフォールモデル
- 第7章 成果物の種類と属性
- 1. 4 種類の成果物
- 2. 計画書
- 3. 仕様書
- 4. スクリプト
- 5. ログ
- 6. 報告書
- 第8章 システムライフサイクル(SLC)概要
- 1. 本書におけるシステムライフサイクル
- 1.1 計画フェーズ
- 1.2 要求フェーズ
- 1.3 設計フェーズ
- 1.4 構築フェーズ
- 1.5 テストフェーズ
- 1.6 移行フェーズ
- 1.7 利用フェーズ
- 1.8 廃棄フェーズ
- 1.9 共通フェーズ
- 2. ビジネスプロセスマップ
- 第9章 役割と責任
- 1. スキルセット
- 2. CSV 実施における役割と責任
- 3. プロジェクトオーナ(PO)
- 4. プロジェクトマネージャ(PM)
- 5. プロジェクトチーム(PT)
- 6. バリデーションマネージャ(VM)
- 7. バリデーションチーム(VT)
- 8. ユーザ
- 9. システム管理者(SM)
- 10. CVQA
- 11. サプライヤ(SPL)
- 第10章 計画フェーズ(Planning Phase)
- 1. バリデーションの必要性の評価(リスク評価報告書)
- 2. バリデーション計画の策定(バリデーション計画書)
- 3. パッケージの調査(パッケージ調査計画書、パッケージ調査報告書)
- 4. サプライヤの評価(サプライヤオーディット報告書)
- 第11章 要求フェーズ(Requirement Phase)
- 1. 詳細要求の策定(機能仕様書)
- 2. コンフィギュレーションの決定(構成設定仕様書)
- 3. 機能リスク評価(機能リスク評価表)
- 第12章 設計フェーズ(Design Phase)
- 1. コンピュータ化システムに対する要求の詳細化(設計仕様書)
- 2. 設計の確からしさの確認(設計レビュ報告書)
- 3. サプライヤによる詳細設計(モジュール(ユニット)仕様書)
- 第13章 設計フェーズ(Design Phase)
- 1. 単体テストおよび連結テスト(単体テスト計画書、ケース、報告書)
- 2. テストのための計画策定(テスト計画書)
- 3. 正確なデータの移行のための計画策定(データ移行計画書)
- 4. 本稼動のための移行計画策定(移行計画書)
- 第14章 テストフェーズ(Test Phase)
- 第15章 移行フェーズ(Deployment Phase)
- 1. システムアクセス計画の策定(システムアクセス計画書)
- 2. 本稼働への準備(システム利用手順書、ユーザサポート資料)
- 3. データ移行に関する報告の要約(データ移行報告書)
- 4. 実稼動後における災害対策の策定(災害対策計画書)
- 第16章 運用フェーズ(Use Phase)
- 1. 移行に関する報告の要約(移行報告書)
- 2. バリデーション維持の保証(サポート品質報告書)
- 3. 定期的な監査の実施(定期監査報告書)
- 第17章 廃棄フェーズ(Retirement Phase)
- 第18章 共通フェーズ(Cross Phase)
- 1. 変更の管理(変更管理計画書、変更要求書、変更要求一覧表)
- 2. 障害の管理(障害対策計画書、障害報告書、障害一覧表)
- 3. トレーニングの管理(トレーニング計画書)
- 第19章 成果物とカテゴリ
- 1. 管理(Management)
- 2. 開発(Development)
- 3. 運用(Operation)
お問い合わせ
株式会社イーコンプレス 丁田 由美
〒630-0244 奈良県生駒市東松ヶ丘1-2 奥田第一ビル102