医薬品開発において、非GLP試験、特に医薬品医療機器等法施行規則43条の「申請資料の信頼性の基準」適用試験(信頼性基準試験)における信頼性確保は極めて重要です。しかし、どこまで信頼性保証をすればよいのか、効果的・効率的に信頼性を確保する手法はあるのかについて、具体的な基準や方法がなく、現場での悩みは尽きません。

本セミナーでは、試験で求められている要件・目的は何なのかを常に意識しつつ、ICH Q9品質リスクマネジメント手法を応用した信頼性保証を実施する方法を説明します。リスクベースドアプローチは様々な手順・プロセスの目的は何か、そしてその目的が達成されない場合のリスクを評価し、どこまで信頼性確保のプロセスを整備するかを決定する手法です。

また、非GLP試験、特に医薬品医療機器等法施行規則43条の「申請資料の信頼性の基準」適用試験(信頼性基準試験)で認められた、または想定される事例を用いた演習を行い、重点的に信頼性を確保しなければいけない高リスク事例を選定し、効果的・効率的な調査／監査を行う手法を習得していただきます。セミナーの演習では、過剰対応の具体的事例を提示し、リスクベースで考えたときになぜ過剰なのかを論理的に考え、日々の業務を見直す機会を提供します。

この手法を学ぶことにより、以下の課題を解決する一助になると思われます。

• 信頼性基準試験の信頼性保証には明確な基準がないため、プロセスの信頼性確保の目的に適っていない過剰な信頼性確保の手段、いわゆる”やりすぎ”のプロセスの排除
• 試験の信頼性確保と研究開発のスピード化の両立
• 自施設の信頼性保証の監査や委託試験施設（CRO）の評価・監査の効率化
• 改善に向けた助言を提供できる信頼性保証担当者の育成