ICH M7ガイドラインに則った ニトロソアミン類不純物(NDSRI含む)の評価・管理に関する最新動向と当局の考え方
ICH M7ガイドラインに則った
ニトロソアミン類不純物(NDSRI含む)の
評価・管理に関する最新動向と当局の考え方
2026年1月30日(金)13:00~17:00
第1部はリスク評価、第2部は安全性評価の観点から解説
第3部では両講師を交え、日頃の悩みをQ&A形式でディスカッション
セミナーの特徴
- NDSRIsを含めたニトロソアミン類不純物の規制要求の国内外最新動向を網羅
- 単なる理論や規則の知識だけでなく、実務に繋がる判断力・最新の科学的視点・当局対応のポイントまで解説
- 第1部ではリスク評価の観点から、混入リスク評価・混入原因・管理方法を事例を交えて解説
- 第2部では安全性評価の観点から、毒性学的リスク評価と許容値設定手法を解説
- 各国当局のガイダンスの特徴と相違点、EMAガイドラインが収載したCPCAやEATについても紹介
- 当局審査におけるエキスパートジャッジの具体的な受け止め方や実務上の事例・教訓を共有
- 第3部では両講師によるQ&A形式のディスカッションを実施
こんな方におすすめ
- 医薬品製造における品質管理・品質保証担当者
- 原薬および製剤の開発・製造に携わる方
- 変異原性不純物の評価・管理に関わる方
- ICH M7ガイドラインへの対応が必要な方
- ニトロソアミン類不純物のリスク評価・管理方法を学びたい方
- 当局対応や申請業務に携わる方
- 毒性評価・安全性評価に関わる方
講師紹介
第1部講師(13:00~14:30)
富士フイルム富山化学株式会社
富山研究開発センター 長遠 裕介 氏
ニトロソアミン類不純物(NDSRIsを含む)に関するリスク評価・管理について、最新動向・ガイドライン・事例・当局の考え方を解説いたします。
第2部講師(14:40~15:55)
武田薬品工業株式会社
リサーチ Nonclinical Safety and Pharmacology
医学博士 橋本 清弘 氏
エキスパートジャッジを含めたニトロソアミン類不純物(NDSRI含む)に関する評価について、最新動向・ガイドライン・事例・当局の考え方を解説いたします。
プログラム
第1部(13:00~14:30)
ニトロソアミン類不純物(NDSRI含む)に関するリスク評価・管理
【趣旨】
近年、国内外において、複数の医薬品から発がん性物質であるニトロソアミン類が検出され、一部の製品が自主回収されています。ニトロソアミン類は、ICH M7ガイドラインにおいて極めて高い発がん性を有するCohort of concernに該当し、ICH M7で規定された許容摂取量よりもさらに厳格な基準値による管理が求められるため、適切な管理方法については大きな課題となっています。2021年のバレニクリンの回収以降、原薬自身または原薬関連の不純物がニトロソ化したNitrosamine Drug Substance-Related Impurities (NDSRIs)の混入事例が種々報告されており、世界的な問題となっています。NDSRIは、原薬/製剤の製造または保管中に生成すると考えられ、許容摂取量の設定や実際の管理方法など多くの課題が存在します。本講演では、ニトロソアミン類(NDSRIsを含む)について、混入リスク評価、混入原因(root causes)及び管理方法について事例を交えて解説します。
【得られる知識】
- ニトロソアミン類の規制動向
- ニトロソアミン類の混入リスク評価
- ニトロソアミン類の混入原因
- ニトロソアミン類のリスク低減措置
【プログラム内容】
1. ニトロソアミン類の混入リスク評価
(1)ニトロソアミン類について
(2)ニトロソアミン類の混入リスク評価方法について
2. ニトロソアミン類の混入原因
(1)ニトロソアミン類の混入原因について
(2)ニトロソアミン類の混入原因の事例
3. ニトロソアミン類の管理
(1)ニトロソアミン類の管理について
(2)原薬製造におけるリスク低減措置
(3)製剤製造におけるリスク低減措置
(4)ニトロソアミン類のリスク低減措置の事例
第2部(14:40~15:55)
エキスパートジャッジを含めたニトロソアミン類不純物(NDSRI含む)に関する評価
【趣旨】
近年、医薬品中のニトロソアミン類不純物、とりわけ構造的多様性を持つニトロソアミン類不純物(Nitrosamine Drug Substance Related Impurities: NDSRI)への規制が世界的に強化されています。これらの物質は発がんリスクが指摘されており、2025年にはICHガイドライン化の活動も始まりました。本講演では、まずニトロソアミン類不純物の規制要求の最新動向を概説し、各国当局のガイダンスの特徴と相違点に触れます。また2023年にEMAガイドラインが収載したCPCAやEATについても紹介します。そして、毒性学的視点からのリスク評価と許容値設定手法について、構造活性相関(SAR)、サロゲート化合物を用いたリードアクロス手法、許容値の設定根拠など、サイエンスベースの評価戦略を解説いたします。最後に、当局審査におけるエキスパートジャッジの具体的な受け止め方や、実務上の事例・教訓を共有しながら、今後の課題と将来的展望を議論します。本講演を通じて、最新情報とともに、科学と規制の橋渡しを担う毒性学者の役割と貢献について、参加者の皆様と知恵を共有できれば幸いです。
【得られる知識】
- NDSRIを含むニトロソアミン類不純物の基礎知識
- 国際的なガイドライン及び規制動向の最新情報(ICH、EMA、FDA、PMDAなど各国当局の最新方針や主な違い)
- 毒性学的観点からの発がんリスク評価手法(SAR(構造活性相関)、読み替え(read-across)、閾値設定の考え方)
- NDSRI等、新規不純物への評価戦略(データ不足時の対応法、エキスパートジャッジの活用方法)
- エキスパートジャッジの効果的な使い方と課題(具体的な判断例、当局対応のポイント)
- 今後の動向予測と、毒性学者としての最新の貢献ポイント(規制の今後、LTL、EAT、TGR等新たな評価手法を用いた許容値設定への展望)
【プログラム内容】
1. はじめに
・ニトロソアミン類不純物問題の背景と現状
・NDSRIとは何か:定義と分類
2. 規制当局の最新動向
・ICH・欧州・米国・日本などのガイドライン動向
・各規制当局間の主な差異と共通点
3. ニトロソアミン類の発がんリスクと毒性学的理解
・発がん性分類とエビデンスの整理
・ニトロソアミン類の構造活性相関(SAR)
4. 安全性評価のためのプロセス
・データ調査・解析
・許容値(AIs, TTC等)の設定と適用
・リードアクロスアプローチの紹介
5. NDSRIの安全性評価における課題と対応策
・データギャップとその補完方法
・不明・未知NDSRIへの評価戦略
・新規NDSRIのスクリーニング・予測
6. エキスパートジャッジの重要性
・定量的評価が困難なケースでの判断
・専門家集団によるコンセンサスの形成過程
・エキスパートジャッジの文書化(レポーティング)実務
7. 具体的事例
・当局との質疑から伺える当局見解
8. 今後への展望
・科学技術進展と今後のガイドライン予測
・AI活用等による評価の効率化可能性
第3部(16:00~17:00)
両講師によるQ&A形式でのディスカッション
事前にご質問を募集いたします。実務での悩み、課題についてご質問ください。当日、両講師にご回答、ご意見いただきます。
開催概要
開催日時
Live配信受講
2026年1月30日(金)13:00~17:00
アーカイブ配信受講
2026年2月16日(月)まで受付
(配信期間:2/16~3/2)
受講料
55,000円
(E-Mail案内登録価格:52,250円)
定価:本体50,000円+税5,000円
E-Mail案内登録価格:本体47,500円+税4,750円
【2名同時申込で1名分無料】
2名で55,000円(1名あたり27,500円)
受講形式
ZoomによるLive配信
特典: Live配信受講者には、特典(無料)として「アーカイブ配信」の閲覧権が付与されます。聞き逃しや振り返り学習に活用ください。
配布資料
Live配信受講: 製本テキスト(開催日の4、5日前に発送予定)
アーカイブ配信受講: 製本テキスト(開催日を目安に発送)
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