自動車の運動性能の基礎と サスペンションチューニングの勘所
自動車の運動性能の基礎と
サスペンションチューニングの勘所
自動車の運動性能の適正化・向上に必要な前提知識を1日で習得!
2025年11月18日(火) 10:00~17:00
セミナー概要
本講座では、サスペンションをより深く理解するため、自動車の運動理論に登場する重要概念を広く把握していただくことを目的としています。
進化する運転技術の理解
運転のメカニズムや自動車の運動をコントロールする最先端技術について把握できます。
実践的応用の習得
自動車に関する機械設計(開発)の実践的応用について、最新の事例を通じていくつかヒントが得られます。
サスペンションチューニング技術
講師が開発した技術の詳細開発を含めて、技術動向等を把握できます。
コーナリング限界性能だけでなく、日常走行の安全の上でも、経験と勘に頼るのではなく、基礎からサスペンションを知り理論的に裏付けされたチューニングが肝要になります。
講師紹介
野崎 博路(のざき ひろみち)氏
工学院大学 名誉教授
【経歴】
1980年芝浦工業大学工学研究科機械工学専攻修士修了。同年、日産自動車(株)入社。車両研究所等にて操縦安定性の研究開発に従事。2001年に大学教員となり、自動車の運動と制御の研究、特に、自動車の限界コーナリングと制御の研究および開発を行い、自動車運動制御技術において、外界情報フィードバックとシャシー制御の連動等について研究をしている。
現在、工学院大学名誉教授。自動車技術会フェロー。日本自動車殿堂副会長。
専門: 自動車の運動と制御、人間・自動車系
資格: 博士(工学)
主な著書
- 徹底カラー図解 新世代の自動車のしくみ(監修)、マイナビ出版、2022
- 徹底カラー図解 新版 自動車のしくみ(監修)、マイナビ出版、2020
- 自動車の限界コーナリングと制御、東京電機大学出版局、2015
- サスチューニングの理論と実際、東京電機大学出版局、2008
- 基礎自動車工学、東京電機大学出版局、2008
セミナー内容
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自動車の走行安定性と安全について
- 自動車の走行メカニズム(走行安定性と安全について、自動車の運動~タイヤの役割、安定性、ブレーキング、旋回特性、サスペンションの影響、限界性能、運転のしくみ等)
- ドライビングシミュレータ
- 自動運転の状況
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サスペンションと操縦安定性の基礎理論
- サスペンション特性とその適正化
- 操縦安定性の基礎理論
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バウンス(上下動)系と自動車の運動の適正化
- ショックアブソーバ〜ばね定数のバランス
- 有効な専用機器の開発例
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ロール系と自動車の運動の適正化
- ロール剛性配分、ロールステア等の影響
- 有効な専用機器の開発例
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コンプライアンス系と自動車の運動の適正化
- コンプライアンスステア
- 有効な専用機器の開発例
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ホイールアライメントと自動車の運動の適正化
- トー,キャンバー,キャスター,スラスト角など
- 有効な専用機器の開発例
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サスペンションジオメトリーと自動車の運動の適正化
- 車高〜ロールセンター高,ロールステアの関係
- ロールセンター高〜ジャッキアップの関係
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ステアリング系と自動車の運動の適正化
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前後のブレーキ系の自動車の運動の適正化
- ブレーキテスターの例
- 理想的なブレーキ系のバランス
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限界コントロール性と車両の各種試験装置
- コーナリングのスキッド限界(タイヤの滑り限界)付近のコントロール性
- 車両の各種試験装置
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フォーミュラカーの運動性能向上(旋回限界時の車両運動性能)
- 車両の重量配分の適正化手法
- フォーミュラカーの運動性能向上技術
このような方におすすめ
- シャシーの設計など自動車の機械設計開発に携わる方のうち、新人・若手・中堅の方
- 自動車部品やシャシー試験機の開発、設計に携わる方で、自動車の運動と制御にご興味がある方
- 自動車の自動運転制御に新規参入される企業の技術者の方
- サスペンションチューニング等を行っている技術者の方
- 工学の履修経験がなく、就職してから本分野を学ぶ必要があると考える学生・社会人の方
- 工業高校、高専、大学の工業系専攻にて機械工学を履修済み程度の知識がある方
- 自動車工学を履修済み程度の知識をお持ちで、自動車の運動と制御について復習したい方
- 自動車の運動と制御に関する研究開発動向を俯瞰したい方