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[書籍]【製本版+ebook版】 再生医療等製品/遺伝子治療用製品の承認取得/審査の視点と実務戦略
【ebook版+製本版】再生医療等製品/遺伝子治療用製品の承認取得/審査の視点と実務戦略
~条件及び期限付承認/生物多様性影響評価(カルタヘナ法)の実際~
~非臨床・臨床試験デザイン/ウイルス安全性/同等性・同質性評価/欧米査察等~
~承認取得事例「キムリア」「コラテジェン」(2019/3承認):開発時の課題と当局対応等~
書籍概要
本書は、再生医療・遺伝子治療の最新の観点を当局/企業担当者/厚労省研究班メンバー等より集約したものです。条件及び期限付承認での審査の視点、近年トピックとなっているカルタヘナ法対応の実際、再生医療等製品・遺伝子治療用製品に特有の事項を押さえ、実際の承認取得事例にも言及しています。
本書のポイント
- 条件及び期限付承認制度と製造販売後承認条件評価:審査時に重視するポイント等
- 環境影響評価に関する日米欧の規制比較や問題点、企業側の経験をふまえたカルタヘナ法の承認までの実際
- 承認取得事例及び実際に苦慮した点:「キムリア点滴静注」「コラテジェン®筋注用4mg」
- ※対新型コロナ「DNAワクチン」で注目されるアンジェスの「環状プラスミドDNA」は「コラテジェン」で使用されるものと同様になります
- 再生医療等製品・遺伝子治療用製品の懸念事項と特有の考え方:非臨床試験・臨床試験デザイン設計 / 感染因子への安全確保対策(ウイルス試験等) / 特性解析 同等性/同質性評価 / CPC(CPF)管理 / ゲノム編集技術 / 欧米査察の着眼点等
- 再生医療等製品の知財戦略・事業化戦略と開発の課題
商品情報
発刊日 | 2020年9月29日 |
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フォーマット | 製本+ebook版 ※ebook版:PDF(コンテンツ保護のためアプリケーション「bookend」より閲覧) ※ebookは印刷不可・コピー不可です。 |
体裁 | B5 PDF 474頁(ebook版) B5判 上製本 474頁(製本版) |
価格(税込) | 82,500円 定価:本体75,000円+税7,500円 |
アカウント数 | ※購入者以外に最大9アカウントまで追加可能(無料) ※購入者を除いた10名様でのアカウント適用を希望の場合は、申込の際の「備考欄(通信欄)」にその旨ご記入ください。 閲覧可能PC数:1台/1アカウント(同一アカウントに限る) |
閲覧期間 | 無期限 |
オフライン閲覧 | 可能 |
対応OS・デバイス | Win・Macの両OS、スマートフォン・読書端末(iPhone,iPadなど) |
本書の特徴
条件及び期限付承認制度と製造販売後承認条件評価:審査時に重視するポイント等
“条件及び期限付承認を適用する場合、有効性の検証及びさらなる安全性の確認に必要なデータを市販後に収集するという違いを改めて認識することが重要である”
当局審査部の視点から、実際に条件及び期限付承認の可否を検討する際の論点をふまえ、承認審査等での議論の実態に言及しています。治験とは異なる環境下にて実行可能な製造販売後承認条件評価をいかに計画するか、関連する対面助言で多く受ける質問や治験届及び承認審査件数の推移等ふまえ、近年の再生医療等製品の開発動向と今後の展望も示しています。
カルタヘナ法運用の実際:日米欧の規制実情及び企業申請経験をふまえた具体的対応
環境影響評価において各当局からはいつ、どのようなデータが求められるのか?カルタヘナの承認取得までの薬事担当側での具体的な対応の実際とは?承認取得までの具体的な対応が把握しづらいカルタヘナ法に基づく【生物多様性環境評価】について、アカデミア・企業側双方の観点から詳述しています。
増殖性/非増殖性ウイルスベクターの例を取り上げ、欧米当局の見解や市販後の規制要件を比較考察。企業担当者が実際に直面する具体的なカルタヘナ法に係る生物多様性環境評価の資料作成等、承認までの間に必要な業務を、実際に第一種使用規程の申請に携わった外資製薬企業薬事担当者より経験をふまえて率直に述べています。
再生医療等製品における懸念事項と特有の考え方
- 最新のグローバル観点もふまえた、ヒト細胞加工製品の非臨床試験デザイン設計
- 再生医療等製品の有効性評価における製造工程への着眼と品質管理
- ウイルスや細菌の検査及び検出の限界を考慮した、再生医療等製品の感染因子に対する安全性確保対策の実際
- 再生医療等製品の同等性/同質性評価の考え方
- GCTP省令での要求・再生医療の特異性をふまえたCPC(CPF)管理及び欧米当局の要求事項及び着眼ポイント
遺伝子治療用製品等における懸念事項と特有の考え方
DS・DPの物理化学的/生物学的特性をいかにして明らかし、製法の確立及び品質評価していけばよいのか?開発初期での十分なデータが無い中、各開発段階でいかに設定根拠と定説性を説明するか?遺伝子治療における特有事項をふまえた非臨床試験デザイン設計の考え方とは?
さらに昨今臨床応用が期待される「ゲノム編集技術」での各特性に応じた品質及び安全性評価・臨床での課題及び長期フォローアップにも言及しています。
再生医療等製品/遺伝子治療用製品の承認取得へ向けた臨床開発/申請/戦略
- 再生医療等製品の臨床試験デザインの在り方及び申請に必要なデータの考え方
- 承認取得事例と実際に苦慮した点:「キムリア点滴静注」「コラテジェン®筋注用4mg」
- 製薬企業側の視点で読み解く、再生医療等製品の事業化戦略・知財戦略及び開発の課題
目次
- 【第1部】再生医療等製品/遺伝子治療用製品における規制要件の現状と最新動向
- 第1章 再生医療等製品に関する開発動向と今後の展望
- 第2章 条件及び期限付き承認制度と製造販売後承認条件評価
- 第3章 カルタヘナ法の観点
- 第4章 カルタヘナ法に係る第一種使用規程申請
- 【第2部】再生医療等製品における懸念事項と特有の考え方
- 第1章 ヒト細胞加工製品の非臨床試験デザイン設計
- 第2章 再生医療等製品の特性解析
- 第3章 再生医療等製品の有効性評価における製造工程への着眼と品質管理
- 第4章 再生医療等製品の感染因子に対する安全性確保対策
- 第5章 再生医療等製品の同等性/同質性評価
- 第6章 CPC管理
- 第7章 再生医療等製品の製造施設に対するグローバル当局要求と査察動向・着眼点
- 【第3部】遺伝子治療用製品等における懸念事項とその考え方
- 第1章 遺伝子治療用製品等に関わる品質
- 第2章 遺伝子治療用製品等に関わる特性解析
- 第3章 遺伝子治療用製品等における非臨床試験
- 第4章 ゲノム編集技術を用いた遺伝子治療用製品等
- 第5章 遺伝子治療用製品等のカルタヘナ法への対応
- 【第4部】再生医療等製品/遺伝子治療用製品の承認取得へ向けた臨床開発/申請/戦略
- 第1章 再生医療等製品の臨床試験デザイン
- 第2章 キムリア点滴静注 承認取得までの経緯と対応
- 第3章 コラテジェン®筋注用4mg 承認取得までの道のり
- 第4章 遺伝子治療用製品の事業戦略
- 第5章 再生医療等製品の事業化戦略と開発の課題
- 第6章 再生医療等製品の特許戦略
本文抜粋
「今後の展望として、2点述べたい。一つ目は、遺伝子治療用製品の開発について。再生医療等製品の開発動向でも触れたが、CAR-T等の遺伝子導入を行った細胞加工製品の開発は国内外で盛んであり、キムリア点滴静注のように製品化が現実のものとなっている。またゾルゲンスマ点滴静注のようなウイルスベクターを用いた遺伝子治療用製品の開発も国内外で盛んになっている。遺伝子治療用製品の開発はますます盛んになっていくものと考える。……(中略)……2つ目は、製造方法変更に伴う同等性・同質性評価について。変更内容により変更が品質に与える影響の大きさも異なり、開発製品(自己細胞加工製品/同種細胞加工製品/遺伝子治療用製品)、および変更の時期(治験開始前の開発初期~市販後)と、各製品がその局面までに得られている製造知識や品質特性情報によって評価すべき事項は一律ではない。しかしながら、材料や製造所といった製造方法の変更に伴う評価項目については、その相談や問題点が今後増えることが予想され、その考え方について一定の合意形成が重要になってくるものと予想する。……」
(【第1部】第1章「再生医療等製品に関する開発動向と今後の展望」独立行政法人医薬品医療機器総合機構 丸山良亮)