ICH M7、Q3D、E&L試験…不純物関連の規制対応・実務面の留意事項について
業界の最新の観点からまとめた一冊!

  • 変異原性不純物【安全性評価部門/CMC部門】における対応の実際
    Out of Domainへの対応事例・エキスパートレビューの考え方・毒性評価の考え方や具体的方法…
    ICH M7の実装にあたる落し穴や対応事例
  • ICH Q3Dをふまえた元素不純物の管理戦略と運用の実際
    ~試験法設定及びバリデーションデータ取得の実施例・応用例や具体的なリスクアセスメント等~
  • Extractables/Leachables(E&L)試験における業界動向と評価・管理
  • 3極申請対応をふまえた不純物の規格設定・不純物プロファイル管理及び同等性評価
  • 抗体医薬品・核酸医薬品における各工程に応じた不純物対応及び留意事項
  • 本邦における不純物管理関連の照会事項例や当局から望まれる対応,CTD-Q作成時の留意事項

各ポイントの詳細

【1】ICH M7変異原性不純物の実装~安全性部門・CMC部門双方に言及~

製薬企業担当者がM7対応において考えておかねばならない内容について, 業界で中心となって対応に臨む執筆陣より解説。
日本環境変異原性学会主催QSARワークショップならびに日本製薬工業会基礎研究部会の不純物対応グループの活動をふまえた解説と, 医薬品製造の実務に即した現実の問題(非オフィシャルな内容含む)に言及。

~ICH M7ガイドラインの最新動向と要求事項をふまえ、安全性・CMC部門各担当者より,双方の内容に言及~

【安全性評価部門】

  • ICH M7に対応した毒性評価の具体的方法:潜在不純物のハザード評価の実際等
  • 運用時に多くの研究者が頭を悩ませるOut of Domainへの対応事例
  • (Q)SAR評価結果の解釈が難しい際のエキスパートレビューにおける考え方と評価事例

【CMC部門】

  • 開発品アセスメント及び管理における実際の手順設定例,試験法設定例や分解生成物への対応等。
  • 不純物管理オプション適用の考え方と妥当性の示し方
  • オプション3&4による管理の妥当性を議論する上で有用なパージファクター選択時の考え方

【2】ICH Q3D元素不純物対応における運用の実際

ICHQ3Dを巡る3極の動き・最新動向とは!
各局規制に基づいた元素不純物の試験法設定や分析法バリデーションの考え方、
ICP-OESやICP-MSを用いた試験法設定上の留意点について元素ごとの各論を示した解説や、
バリデーションデータ取得における留意事項及び実践上の応用例を紹介。
さらに、トレーニングマテリアルを踏まえた元素不純物の具体的なリスクアセスメント・管理戦略及び運用の実際を解説。

【3】Extractables/Leachables(E&L)試験における業界動向と評価・管理

まだ本邦において情報の少ないE/L不純物について,安全性と分析の双方の観点から解説。
E&L不純物における安全性評価の考え方とは?
E&L試験の実際・評価事例とは?
また,抗体医薬品におけるシングルユース製品の抽出物/浸出物評価について,
シングルユース・コンポーネント及びシステムによる抗体医薬製造のポイントを紹介し,
E&L試験とその評価についてCROへ委託した事例を紹介。

【4】3極申請対応をふまえた不純物の規格設定・不純物プロファイル管理及び同等性評価

開発段階に応じて変わる不純物管理の考え方について,実際にはどのように管理していけば良いのか?
不純物管理で鍵となる原薬の不純物に焦点を当てた規格設定及び分析法バリデーションの実際とは!
さらに,不純物プロファイルによる品質管理・同等性評価について,
変更管理(製造工程や製造設備,分析法の変更時)における考え方を紹介。

【5】抗体医薬品・核酸医薬品における各工程に応じた不純物対応及び留意事項

~抗体医薬品~

企業担当者の視点から,抗体医薬品の不純物対応の実際について各工程ごとに詳述。
培養工程にて不純物の発生を抑え,精製工程ではそれらを上手く取り除くといった
不純物管理の実際について解説。
各工程に筆者の実際の業務における成功や失敗の具体例もふまえ具体的に紹介。

~核酸医薬品~

核酸医薬品の不純物管理戦略において係る規制整備の状況や適用の考え方や,
有効成分であるオリゴヌクレオチドの出発物質(アミダイト体)及び原薬由来の不純物それぞれの留意事項,
オリゴヌクレオチド原薬の分析法の開発や閾値の考え方,オリゴヌクレオチド類縁物質の管理戦略等,
核酸医薬品の品質管理における重要事項を解説。

【6】本邦における不純物管理の考え方:照会事項例とCMC申請

当局の審査部より,不純物関連の照会事項例と望まれる対応について解説。
よくある不純物関連の照会事項を各カテゴリーごとに部類分けして例示し,その対応例を解説。
本書で多く記載していたM7やQ3D関連の照会事項についても取り上げる。
さらに,不純物に関するICHガイドラインの要求事項・CTD-Q作成時の留意事項を整理した上で,
「サクラミル原薬S2モック」の記載内容をもとに検討した不純物セクションの具体的な事例を紹介。

目次

目次抜粋

  • 【第1部】 3極申請対応をふまえた不純物の規格設定と不純物プロファイル管理
    • 第1章 規制要求をふまえた不純物管理の留意事項と規格設定・分析法バリデーションの実際
    • 第2章 変更管理における不純物プロファイルによる品質管理・同等性評価
      • 第1節 製造工程や製造設備などの変更における同等性評価の基準と手順
      • 第2節 分析法変更における同等性評価の基準と手順
  • 【第2部】 ICH M7 変異原性不純物の実装
    • 第3章 ICH M7ガイドラインの最新動向と要求事項/適用範囲
    • 第4章 ICH M7に対応した毒性評価の考え方と具体的方法~潜在不純物のハザード評価の実際~
    • 第5章 安全性評価部門におけるICH M7運用:Out of Domainへの対応事例を中心に
    • 第6章 (Q)SAR評価におけるエキスパートレビューの考え方と評価事例
    • 第7章 CMC部門におけるICH M7運用:開発品アセスメントと管理例,試験方法の設定例
    • 第8章 CMC部門におけるICH M7運用:不純物管理オプションとパージファクター
  • 【第3部】 Extractables/Leachables(E&L)試験における業界動向と評価・管理
    • 第9章 E/L不純物の安全性評価の考え方
    • 第10章 分析の観点からみたE&L試験の実際・評価事例
    • 第11章 抗体医薬品におけるシングルユース製品の抽出物/浸出物評価
  • 【第4部】 ICH Q3D元素不純物対応における運用の実際
    • 第12章 ICH Q3Dを巡る国内外の動向
    • 第13章 ICH Q3Dに対応する元素不純物分析と試験法設定・バリデーションデータ取得
    • 第14章 ICH Q3Dをふまえた元素不純物の管理戦略と運用の実際~トレーニングマテリアルを踏まえた具体的なリスクアセスメントと管理戦略~
  • 【第5部】 抗体医薬品・核酸医薬品における不純物対応
    • 第15章 企業における不純物対応の実際【抗体医薬品】
    • 第16章 核酸医薬品における不純物管理戦略の考え方・最新動向
  • 【第6部】 本邦における不純物管理の考え方とCMC申請
    • 第17章 不純物関連の照会事項例と望まれる対応
    • 第18章 不純物関連におけるCTD-Q作成時留意事項と記載例
  • <付録(PDF)>【ebook版のみ】
    • ※JEMS主催サイエンス日本環境変異原学会第49回大会スポンサーセッション「ICH M7変異原性/Q3D元素不純物・E&L試験等】出版記念セミナー」での使用スライド(PDF資料)となります
    • 1. ICHM7品質関連Q&A 担当:小松一聖(塩野義製薬)
    • 2. ハザード評価、エキスパートジャッジ関連Q&A 担当:長遠裕介(富士フイルム)
    • 3. ニトロソ化合物を含むCoC不純物への対応関連Q&A 担当:広瀬明彦(国立衛研)
    • 4. ジェネリック医薬品における不純物評価関連Q&A 担当:四方田千佳子(神戸薬科大)

執筆陣

近藤加奈子
スペラファーマ(株)

小林篤
スペラファーマ(株)

山野光久
スペラファーマ(株)

数崎 正人
住友化学(株)

本間 正充
国立医薬品食品衛生研究所

三島 雅之
中外製薬(株)

橋本 清弘
武田薬品工業(株)

長遠 裕介
富士フイルム(株)

小松 一聖
塩野義製薬(株)

福津 直人
第一三共(株)

広瀬 明彦
国立医薬品食品衛生研究所

小野田 資
(株)東レリサーチセンター

河野 晃
武田薬品工業(株)

四方田 千佳子
神戸薬科大学

一ノ瀬 尊之
(株)東レリサーチセンター

大塚 達哉
(株)東レリサーチセンター

花河 奏一郎
(株)住化分析センター

関口 光明
塩野義製薬(株)

小川 卓巳
(独)医薬品医療機器総合機構

長谷川 隆
大塚製薬(株)

関連商品