書籍のポイント

  • 2020年6月1日から改正食品衛生法が施行され、ポジティブリスト制度が導入されます
  • 4月に告示されたポジティブリスト案についても記載
  • 適合証明書発給に向けた企業の対応について省令整理とポイント解説
  • 日米欧における食品用器具・容器包装規制/ポジティブリスト制度とは
  • 先行してポジティブリストを導入している中国/インドネシア/ベトナム/インドの規制内容

ポジティブリスト制度の体系が日米欧で異なるほか制度の対象となる材質や物質の範囲も異なります。各国の法規制における意味や範囲の理解に向けて、全体状況を紹介するとともに日本の最近の動きを整理し我々産業界に与える影響を解説します。

改正までの経緯の整理した上で、現行のネガティブリスト制度から大幅な変更にあたり規制の現状、改正の背景、海外の規制内容、改正後の企業対応、導入後の課題についてを最新の情報をまとめて解説した一冊!

ポジティブリスト制度の導入でこれまでと何がどう変わるか。ご執筆は本改正の検討会委員にご所属、業界に精通されている専門家に頂きました。

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書籍の詳細

発刊日 2020年6月26日(金)
体裁 B5判並製本 266頁
価格(税込) 55,000円(本体50,000円+税5,000円)
発行 株式会社イーコンプレス
執筆者 国立医薬品食品衛生研究所 六鹿 元雄
一般社団法人 FOOD COMMUNICATION COMPASS 森田 満樹
塩ビ食品衛生協議会 石動 正和
西包装専士事務所 西 秀樹

本書の特徴

日米欧のポジティブリスト制度を比較

世界の食品包装材料の法規制は欧米のポジティブリスト制度を参考に新たな段階に入っている。各国の制度を徹底比較解説!

アジア各国の規制動向を網羅

先行してポジティブリストを採用する「中国」「インドネシア」「ベトナム」「インド」に焦点を当て規制についてまとめて紹介!

企業の実務対応を詳細解説

適合証明書の発給にはその仕組みづくりに年単位の時間が必要。この期間、関連の企業はどのように対応したらよいのかを解説!

本書でわかること

【1】日米欧における「食品用器具・容器包装の規制」と「ポジティブリスト制度」

世界の食品包装材料の法規制は欧米のポジティブリスト制度を参考に新たな段階に入っている。ポジティブリスト制度の体系が日米欧で異なるほか制度の対象となる材質や物質の範囲も異なる。各国の法規制における意味や範囲の理解に向けて、全体状況を紹介するとともに日本の最近の動きを整理し我々産業界に与える影響を解説。

【2】中国/インドネシア/ベトナム/インドのポジティブリスト制度

食品包装規制に国際的に統一された制度はない。理由はコンタミネーション問題を法制度上で管理するという難しさなどである。そのため、アジア各国の法制度も多様であるがここでポジティブリスト(PL)制度を採用する国「中国」「インドネシア」「ベトナム」「インド」に焦点を当て規制についてまとめ、最後に各国の比較を表にまとめて紹介!

【3】ポジティブリスト制度化による企業対応と課題

厚労省のPLは、順次整備される予定であるが産業界全体への浸透と普及はこれからの課題である。厚労省が今後の課題としている溶出条件改正(告示第370号)をはじめ日本にとって今後取り組むべき課題は山積みある。また、国の制度に基づく適合証明書の発給にはその仕組みづくりに年単位の時間が必要になる。この期間、関連の企業はどのように対応したらよいのか。改正食品衛生法と令和元年公布された政省令等との関連性をテーマごとに確認し、ポイントを整理して解説!

【4】食品接触材料管理制度推進のためのFAQ90選の付録を掲載

厚労省食品基準審査課と協議会会員間で行われたQ&Aを食品接触材料管理制度推進に向けた準備委員会が発足したことを機に改めて項目,内容を整理して再掲載。内容は都度基準審査課担当者に紹介したのちJHPA 安全衛生情報に掲載してきた。

Q1: 改正食品衛生法第18条第3項には、添加量規制とともに溶出量規制も導入可能とされている。溶出量規制の規制値算出のルールはどのように想定されるのか。樹脂のGr 化が導入されたとき規制値にもGr規制が導入されるのか。

Q31: 基ポリマーにおいて、合成樹脂の定義や品質規格はなされるのか(例えばEUでは分子量1,000Da超をもって基ポリマーとする)

Q84: 2018年12月7日第5回技術検討会でGMP の省令案が示された。情報伝達について、物質名,配合処方,物質の添加量などの具体的情報は伝達される必要があるのか。

【5】改正における消費者の関心の経緯とリスクコミュニケーションのあり方

新制度の導入は安心にもつながるものだが、制度が複雑なこともあり消費者にはほとんど知られていない。この問題に対する消費者の関心の経緯、食品安全行政におけるリスクアナリシスの枠組み、ポジティブリスト制度の導入プロセスなどを振り返りつつ、これからどのようなリスクコミュニケーションが必要となるのかを考える。

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目次

  • 第1章 食品用器具・容器包装の規制の現状と動向 ~ポジティブリスト制度導入に向けて~
  • 1. 食品衛生法における器具・容器包装
  • 2. 改正食品衛生法と器具・容器包装へのポジティブリスト制度の導入
  • 3. ポジティブリスト制度導入に関する検討の経緯
  • 4. 器具・容器包装のポジティブリスト制度
  • 5. ポジティブリスト制度への取り組み
  • 第2章 食品用器具・容器包装の制度改正の経緯 ~ポジティブリスト制度導入について~
  • はじめに
  • 1. ポジティブリスト(告示)が策定されるまで
  • 2. 告示(令和2年4月28日)
  • 3. 告示に伴う施行通知(令和2年5月1日)
  • 第3章 日米欧における食品用器具・容器包装の規制
  • 1.日本の規制
  • 2. 欧州連合の規制
  • 3. 米国の規制
  • まとめ
  • 第4章 日米欧におけるポジティブリスト制度の比較
  • 1. 日本
  • 2. 米国
  • 3. 欧州
  • 4. 日米欧におけるポジティブリスト制度の比較
  • おわりに
  • 第5章 アジア各国の食品包装規制とポジティブリスト制度の動き
  • はじめに
  • 1.中国
  • 2.インドネシア
  • 3.ベトナム
  • 4.インド
  • 5.アジア4ヵ国のPL制度における法規制の比較
  • 第6章 ポジティブリスト制度導入における企業の対応方法
  • 1.ポジティブリスト(PL)制度への組織的対応の必要性
  • 2.新たな組織設立に向けた動き
  • 3.適合証明書発給に向け企業の対応 ~法、政令、省令及び通達の関連性の整理とポイント解説~
  • 4.団体企業の新組織(運営主体)への入会
  • 5.新組織(運営主体)設立に係る関連スケジュール
  • おわりに -対応すべき課題-
  • 付録 食品接触材料管理制度推進のためのFAQ 90選
  • 第7章 ポジティブリスト制度導入後の課題
  • はじめに
  • 1.ポジティブリスト制度化における課題
  • 2.PL以外の課題
  • まとめ -今後の動向-
  • 第8章 消費者視点で考えるポジティブリスト制度改正
  • はじめに
  • 1. 消費者から見た食品用器具・容器包装の安全性-これまでの経緯
  • 2. リスクアナリシスの枠組みと食品衛生法の改正
  • 3. 消費者から見たポジティブリスト制度
  • 4. 今後の課題 -リスクコミュニケーション

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よくある質問

Q: ポジティブリスト制度とは何ですか?

A: ポジティブリスト制度とは、安全性を評価した物質のみを使用可能とする規制の仕組みです。食品用器具・容器包装について、2020年6月1日から施行された改正食品衛生法により導入されました。

Q: この書籍は誰向けですか?

A: 食品メーカー、容器包装メーカー、樹脂メーカー、フィルムメーカー、印刷インキメーカー、合成ゴムメーカー、金属容器メーカー、接着剤メーカーなど、食品容器包装に関わる全ての企業の方に必読の内容です。

Q: 経過措置期間とはいつまでですか?

A: 2025年5月31日までが経過措置期間となっています。この期間を過ぎると、ポジティブリストに収載されていない物質は使用できなくなります。