1. HOME
  2. 書籍
  3. [書籍] スケールアップ・ダウン検討/失敗例/解決(対処)法 45の事例

書籍

専門書籍一覧

[書籍] スケールアップ・ダウン検討/失敗例/解決(対処)法 45の事例






スケールアップ・ダウン検討/失敗例/解決(対処)法 45の事例 | イーコンプライアンス


医薬品開発 / スケールアップ / 製造

スケールアップ・ダウン検討/失敗例/解決(対処)法 45の事例

~医薬品の開発段階から商用生産に至る過程で実際に経験したスケールアップで「どう考えたか」がわかる~

著者
丸橋 和夫
発刊日
2018年8月30日
体裁
B5判 240ページ
価格(税込)
49,500円(本体45,000円+税4,500円)
発行
サイエンス&テクノロジー(株)
ISBNコード
978-4-86428-180-5
Cコード
C3047
送料
無料

ポイント還元:会員の方にはポイントを差し上げます。ポイントは、セミナーや書籍等のご購入時にご利用いただけます。

会員でない方はこちらから会員登録を行ってください。

申し込む

おかしいと思ったらあきらめない!必ず仕組みがある!

スケールアップの基本は有機化学です。実験を行うと一見理解できないような結果に出会うことがありますが、必ず仕組みがあり、仕組みがわかるとそのテーマだけでなく、それ以外のテーマでも考えるようになります。仕組みを理解する習慣をつけるべきです。

スケールアップは思い通りになることはなく、失敗経験を積む重ねることでその後の商用生産に役立つケースが多いものです。

どんな簡単な反応であっても、必ず仕組みがあります。プロセスを開発・設計する場合、仕組みの理解度がそのプロセスの完成度にも関係してきます。仕組みの理解が不十分の状態で原薬、中間体の製造を開始すれば、必ず、逸脱、異常、バラツキ…失敗の形で結果が出ます。

プロセスだけでなく、プロセスで使用する原料、設備の理解も必要です。経験からですが、プロセス開発の担当者の立場に立つと自分で担当できるテーマ数は限られます。大事なのは担当した一つ一つのテーマの仕組みを理解し、他のテーマにも応用できるように一般化して次のテーマに臨む姿勢が全てと考えます。

本書では、医薬品開発では絶対に避けられないスケールアップに焦点を絞り、開発段階から商用生産に至る過程で実際に経験したスケールアップ製造での失敗例、そこで考えた対応策(考え方、実験法)、変更に伴う同等性、変更管理をどのように考えたか、更にそこから考えられるリスク、対応策についても説明します。

目次

事例1 スケールアップできない ~カラム分離精製工程の回避~
事例2 ニトロ化工程の転位反応が原因でスケールアップ製造できない
事例3 低温反応が原因でスケールアップできない ~低温反応の回避~
事例4 思わぬ結果 ~スケールアップ前のチェック項目~
事例5 危険が伴う反応開始 ~グリニヤール反応のスケールアップ~
事例6 溶解性が悪く,再結晶できない ~再結晶プロセスのスケールアップ~
事例7 スケールアップ過程で確認された結晶多形の管理とその考え方
事例8 結晶多形の管理 ~外部委託先でのスケールアップ~
事例9 設備の性能を見誤った ~スケールアップと目的物の安定性~
事例10 スケールアップ製造したら生成物が漏洩 ~炭酸ガスが発生するプロセスのスケールアップ~
事例11 どんな条件で乾燥してもアセトニトリルが除けない ~スケールアップに伴う溶媒和物の扱い方~
事例12 スケールアップしたら反応が完結しない ~懸濁反応の考え方~
事例13 スケールアップしたらクリーム状で遠心脱水できない ~対応策の例~
事例14 スケールアップ製造で青酸ガスが必要になった ~一つの回避法~
事例15 結晶多形の規格の決め方 ~製造場所の変更と変更先でのスケールアップ~
事例16 異物混入 ~製造場所の変更,技術移転とGMP監査~
事例17 過酸化水素による酸化反応 ~危険なプロセスのスケールアップとスケールダウン実験~
事例18 1 gは合成できたが,10 gスケールでは不可! ~不安定な中間体を含むプロセスのスケールアップ~
…他27事例

著者紹介

丸橋 和夫 氏

元 大鵬薬品工業(株) 合成技術研究所 所長
株式会社三和ケミファ 医薬品事業部 統括本部長 薬学博士

長年にわたり製薬企業における合成・製造技術の研究開発に携わり、多くのスケールアップ事例や製造プロセスの開発に関わってきました。その豊富な経験と深い専門知識をもとに、実践的なスケールアップ技術や失敗事例からの学びを本書にまとめています。