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[書籍] QMS/ISO関係をふまえた医療機器「プロセス」「滅菌」「包装」「ソフトウェア」バリデーションの進め方
書籍概要
医療機器のQMS(品質マネジメントシステム)における各種バリデーションについて、ISO 13486やFDA QSRの要求事項を踏まえながら実践的な進め方を解説した専門書です。
リスクマネジメントの考え方
効率的に設計できるよう品質マネジメントプロセスや設計プロセスの一部として取り込み,PDCAサイクルを回すことにより,リスクマネジメントシステムの有効性を維持する方法を解説。
プロセスバリデーションの重要性
製造工程を安定して稼働させることの最終的な解決策となるプロセスバリデーション。大きなリソースを投じる価値があり、安定した工程から不適合品が出ることのない方法を詳説。
統計手法の実践的活用
GHTFガイダンスに例示されている統計手法とその目的について、設計・開発段階からプロセスバリデーション、製品実現までの順序に沿って解説。サンプルサイズ設定法の統計学的基礎知識も網羅。
本書の特徴
- ISO 13485とFDA QSRの要求事項の違いを踏まえた実践的アプローチ
- 設計プロセスにおけるデザインレビュー、ベリフィケーション、バリデーションの解釈の差異を明確化
- 滅菌医療機器における滅菌プロセスの有効性と滅菌後の無菌状態の維持に関する必須要求事項の解説
- ソフトウェアバリデーションの目的と証明方法の違いを含めた詳細解説
- 実務で活用できる統計手法とサンプルサイズ計算法の紹介
- ISO 11607の改訂における追加規格要求事項への対応方法
全8章の内容
- 第1章 2016年版ISO 13485の要求事項(新規及び追加)への対応に向けて
- 第2章 医療機器のリスクマネジメント ISO 14971:2019年版への対応
- 第3章 QMSの要求をふまえた医療機器における設計管理~デザインレビュ,バリデーション,ベリフィケーションを中心に~
- 第4章 ISO 13485における医療機器プロセスバリデーションの進め方
- 第5章 医療機器QMSで有効な統計手法とそのサンプルサイズ根拠
- 第6章 医療機器の包装バリデーション/シールバリデーションの進め方~ISO 11607で要求される内容と現実的にどこまで実施可能か~
- 第7章 医療機器における滅菌の基礎,無菌性保証と滅菌バリデーションの進め方
- 第8章 医療機器におけるソフトウェアバリデーションの進め方
詳細目次
第1章 2016 年版ISO 13485の要求事項(新規及び追加)への対応に向けて
- 2016 年版ISO 13485 の概要・ポイント
- 1.1 概要
- 1.2 重要なポイント
- 2016 年版ISO 13485 の新規及び追加要求事項
- QMS 強化のための要求事項
- 3.1 リスクに基づくアプローチ(手法,取り組み方)
- 3.2 安全(Safety)
- 3.3 バリデーション(Validation,妥当性確認)
- 3.4 検証(Verification)
- 3.5 「リスクマネジメントプロセス」と「リスクに基づくアプローチ」
- 現行QMS のレビュー- 2016 年版ISO 13485適用を機にして
- 4.1 QMS プロセスマップ
- 4.2 QMS 計画書(スケジュール管理)
- 4.3 QMS 各種評価文書
- QMS 関連書類の作成・管理作業-ソフトウェアを活用した作業効率のアップ
第2章 医療機器のリスクマネジメント ISO 14971:2019 年版への対応
- 医療機器へのリスクマネジメントの適用
- 1.1 医療機器の特徴
- 1.2 リスクマネジメント規格の歴史
- 1.3 リスクマネジメント規格の特徴
- リスクマネジメント活動のより良い理解のために必要な知識
- 2.1 リスクマネジメントプロセスにおけるPDCA サイクル
- 2.2 適用範囲
- 2.3 リスクマネジメントで理解しておくべき用語
- リスクマネジメント活動に必要な品質システム
- 3.1 リスクマネジメント実施に必要な環境の確立(ステップ0)
- リスク分析フェーズ
- 4.1 意図した使用及び合理的に予想可能なミスユースの特定(ステップ1)
- 4.2 安全に関する特質の特定(ステップ2)
- 4.3 ハザードと危険な状態の特定(ステップ3)
- 4.4 リスクの推定(ステップ4)
- リスク評価フェーズ(ステップ5)
- リスクコントロールフェーズ
- 6.1 リスクコントロールオプションの分析(ステップ6)
- 6.2 リスクコントロールオプションの実行(ステップ7)
- 6.3 残留リスク評価(ステップ8)
- 6.4 ベネフィット-リスク分析(ステップ9)
- 6.5 リスクコントロールオプションから生じるリスク(ステップ10)
- 6.6 リスクコントールの完全性(ステップ11)
- 全体的な残留リスク評価フェーズ(ステップ12)
- リスクマネジメントレビュフェーズ(ステップ13)
- 製造及び製造後の活動フェーズ(ステップ14)
- 9.1 情報の収集
- 9.2 情報のレビュ
- 9.3 行動
- 他のマネジメントシステムとの関係
- 10.1 リスクマネジメントと設計活動の関係
- 10.2 リスクマネジメントとユーザビリティ活動の関係
第3章 QMS の要求をふまえた医療機器における設計管理~デザインレビュ,バリデーション,ベリフィケーションを中心に~
- 設計及び開発環境の確立
- 設計及び開発計画の文書化
- 設計及び開発のインプット
- 3.1 インプットとは?
- 3.2 設計及び開発者の役割
- 設計及び開発のアウトプット
- 4.1 設計アウトプットの種類
- 4.2 様式と内容
- 設計及び開発のレビュ
- 5.1 レビュの視点と機能
- 5.2 レビュアの選出
- 5.3 デザインレビュプロセスの管理
- 5.4 デザインレビュ手順
- 設計及び開発の検証
- 6.1 検証計画
- 6.2 検証時の注意事項
- 6.3 受け入れ基準
- 6.4 設計検証と設計バリデーションの違い
- 設計及び開発のバリデーション
- 7.1 バリデーション計画
- 7.2 バリデーション時必要な注意事項
- 7.3 体外診断に使用される医療機器の場合
- 7.4 バリデーションによって製品が要求事項を満たしていないことが示された場合
- 7.5 バリデーションの記録
- 設計及び開発の移管
- 8.1 移管の手順
- 8.2 設計及び開発の移管計画
- 8.3 製造仕様書のポイント
- 8.4 設計及び開発の移管の終了
- 設計及び開発変更の管理
- 9.1 変更管理の文書化の範囲
- 9.2 変更管理の文書
- 設計及び開発のファイル
第4章 ISO 13485における医療機器プロセスバリデーションの進め方
- プロセスバリデーションの要求事項
- プロセスバリデーションのガイダンス
- 2.1 GHTF のガイダンス
- 2.2 プロセスバリデーションの対象例
- 2.3 プロセスバリデーションの進め方
- 2.4 用語の定義
- プロセスパラメータによるコントロール
- 3.1 プロセスバリデーションが適切でない場合
- 3.2 プロセスバリデーションにより確立すべきこと
- 3.3 誤ったプロセスバリデーション工程の解釈
- 3.4 要求事項の解釈
- バリデーション計画
- 4.1 バリデーションマスタープラン
- 4.2 プロトコル
- 4.3 バリデーションチームと要員
- 4.4 当該プロセス(工程)のリリース
- 工程設計・プロセスの開発
- 5.1 工程フロー図
- 5.2 工程の要求事項
- 5.3 プロセスのリスク評価
- プロセスバリデーションの前段階
- 6.1 設備のソフトウェアバリデーション
- 6.2 設備の適格性評価
- 6.3 DQ(設計時適格性評価)
- プロセスパラメータ事前検討
- 7.1 プロセスパラメータ候補抽出
- 7.2 実験計画法の割り付け
- 7.3 得られたデータの分析
- 7.4 OQ 段階に向けた最適化
- プロセスバリデーションの手順
- 8.1 プロセスバリデーション開始条件
- 8.2 プロトコルの作成
- 8.3 IQ(据付時適格性評価)
- 8.4 OQ(運転時適格性評価)
- 8.5 生産活動への準備
- 8.6 PQ(稼働性能適格性評価)
- 8.7 PPQ(プロダクト稼働性能適格性評価)
- プロセスバリデーションにおける統計的方法
- 9.1 OQ におけるチャレンジテストの場合
- 9.2 PQ における安定性を評価する場合
- 9.3 PQ において管理図を活用する場合
- プロセスバリデーション工程の管理
- 10.1 監視と測定による当該工程/ プロセスの管理
- 10.2 異常時の処置
- 文書化と記録
- 再バリデーションの手順
- 12.1 再バリデーション実施の評価
- 12.2 再バリデーションの手順
- 12.3 再バリデーションの実施範囲
- 12.4 回顧的バリデーション
第5章 医療機器QMSで有効な統計手法とそのサンプルサイズ根拠
- バリデーションの統計手法~ GHTFガイダンスを中心に~
- 1.1 共通に必要な手法
- 1.2 設計段階での統計学手法
- 1.3 製造プロセスのバリデーションにおける統計学手法
- 1.4 設計開発のバリデーションにおける統計学手法
- 1.5 リスク評価の手法
- サンプルサイズ計算に必要な統計学の基礎知識
- 2.1 確率密度関数と推計統計学
- 2.2 連続変数の5 つの確率密度関数
- 2.3 正規分布母集団の平均値と標準偏差の区間推定
- 2.4 非心分布
- サンプルサイズの決定法
- 3.1 差あるいは比の検定におけるサンプルサイズ(α,β,δ)
- 3.2 母集団の規格適合率のバリデーション~(ISO 16269-6)の連続変数の場合~
- 3.3 母集団の規格適合率のバリデーション(ISO 16269-6)の離散変数の場合
第6章 医療機器の包装バリデーション/シールバリデーションの進め方~ISO 11607で要求される内容と現実的にどこまで実施可能か~
- 規格の概要(規格の位置付けなど)
- 1.1 規格の適用範囲と構成
- 1.2 材料,滅菌バリアシステム及び包装システムの基本的な要求事項
- 用語解説
- 材料及び事前成形無菌バリアシステム
- 3.1 材料及び事前成形無菌バリアシステムの構築
- 3.2 材料及び事前形成された滅菌バリアシステムの選択
- 3.3 微生物バリア特性
- 3.4 滅菌プロセスとの適合性
- 3.5 ラベリングシステム
- 3.6 材料と事前形成無菌バリアシステムの保管及び輸送
- 3.7 環境側面を中心とした持続可能性
- 包装システムの設計及び開発
- 4.1 材料及び事前形成無菌バリアシステムの選択
- 4.2 医療機器が滅菌流路閉鎖アセンブリを構成する場合の追加要求事項
- 無菌的提供に関するユーザビリティ評価
- 包装システムの性能試験,安定性試験,完全性試験
- 6.1 性能試験
- 6.2 安定性試験
- 包装システムバリデーションと変更
- 無菌的取出し直前の検査
- 提供されるべき情報
- 包装プロセスのバリデーション
- 10.1 据え付け適格性確認(IQ)
- 10.2 運転適格性確認(OQ)
- 10.3 性能適格性確認(PQ)
- 10.4 プロセスバリデーションの正式な承認
- 10.5 プロセスの管理及び監視
- 10.6 プロセスの変更及び再バリデーション
- 組み立て
- 再利用可能な無菌バリアシステムの使用
- 無菌流路包装
- 事例研究
- 14.1 リスクマネジメント
- 14.2 リスクコントロール手段をサポートするデータ
- 14.3 シールプロセスのバリデーション
- 14.4 開封時のユーザビリティテスト
第7章 医療機器における滅菌の基礎,無菌性保証と滅菌バリデーションの進め方
- 滅菌の基礎
- 1.1 滅菌の用語と定義
- 1.2 滅菌と無菌性保証の考え方
- 1.3 微生物の確認試験
- 1.4 滅菌方法の種類と特徴
- 1.5 医療機器の滅菌に関する参考規格,基準,ガイドライン等
- 滅菌バリデーション
- 2.1 滅菌バリデーションの基礎(滅菌バリデーション基準解説)
- 2.2.1 湿熱滅菌バリデーション
- 2.2.2 EOG 滅菌バリデーション
- 2.2.3 放射線滅菌(ガンマ線・電子線)バリデーション
第8章 医療機器におけるソフトウェアバリデーションの進め方
- 医療機器の設計製造販売におけるソフトウェアの管理
- 1.1 医療機器の設計製造販売におけるソフトウェアの種類
- 医療機器として安全性,有効性,品質を保証しなければならないソフトウェア
- 2.1 ソフトウェアの安全性,有効性,品質の証明方法
- 2.2 ソフトウェアの設計開発の管理の方法
- 2.3 ソフトウェア開発におけるリスクマネジメント
- 2.4 製品及びソフトウェアの検証とバリデーションの違い
- 2.5 ソフトウェアのバリデーションの進め方
- 製造工程で使用するソフトウェアのバリデーション
- QMS で使用するソフトウェアのバリデーション
商品情報
発刊日 | 2020年10月28日 |
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体裁 | B5判並製本 281頁 |
価格(税込) | 55,000円(本体50,000円+税5,000円) |
発行 | 株式会社ファーレックス |
著者 |
宇野 宏志(株式会社ファーレックス) 大原 澄夫(ミックインターナショナル株式会社) 細田 誠一(アクアシス・ラボ) 高田 覚(ミックインターナショナル株式会社) 山瀬 豊(住重アテックス株式会社) 榊原 正博(株式会社モノ・ウェルビーイング) |