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[ebook版+製本版] 技術移転(試験法・製法)実施手順と同等性確保 ー各ステージ別対応・製造委託先管理(国内/海外)事例ー
技術移転(試験法・製法)実施手順と同等性確保
「技術移転」を切り口とした企業の経験・知恵の集合体!
技術移転関連の実務担当者はもちろん、業務統括をする経営層、行政関係者等にも有益な一冊!
本書のポイント
【 監修者の言葉 : 国立医薬品食品衛生研究所 檜山 行雄 氏 】
本書は「技術移転」を切り口とした企業の経験・知恵の集合体となっています。早期開発(第4章)、原薬(第5章)、製剤(第7章)、バイオ医薬品(第10章)は、専門・技術的論点からのその道の専門家でしかできない解説です。
業務の体系化と工夫についてICHの議論を通じた一般的示唆が第1章、第2章および第3章にあります。技術移転の課題は技術的なものだけではなく組織間のコミュニケーションの問題がすべてにかかわってきます。
委受託事例(第6章, 第8章, 第9章, 第 11章)には、競争力についての考慮が多く含まれています。ガイドラインには示しにくいものの非常に有益な要素です。
本書は「技術移転」に関与する企業の実務者だけでなく、業務統括をする経営層にも有益な内容となっています。また、本書記載の企業の抱える課題・実態は行政(審査・調査)で働く方々へも大変有益な情報提供になり、行政の業務への重要な資料となるものと感じます。
詳細ポイント
【1】ICHガイドラインをふまえた技術移転における医薬品品質システム上の課題とQbDアプローチ
◎なぜ、Q10が技術移転を効率的・効果的に進めるために有用なツールと考えられるのか根本から理解できる!
◎頻出する用語の正しい読み解きや背景を理解した上で、実際に技術移転を行う上での各段階での検討事項・評価の視点を学ぶ!
製品ライフサイクル全期間を通じて適用され、「技術移転」段階にも適用される。
Q10での各品質システム要素それぞれが、技術移転段階でどのように適用されるのか、
ICHQ8,9,11の中でも主要用語と考えられる【 QbDアプローチ 】をkeywordに、
図としてイメージ化し、筆者の観点よりわかりやすく述べる!
さらに、技術移転における品質システム面からみた代表的な課題3点、
- 【製造プロセスの稼働性能及び製品品質のモニタリングシステム】での管理戦略をどのように構築するか(何をモニタリングして、どのような評価基準を設定するか)
- 技術移転において変更管理をどのようにすべきか
- 品質マネジメントレビューの主体はどこか
【2】ICHQ12をふまえた管理戦略と技術移転
◎ICHQ12(医薬品のライフサイクルマネジメント)の議論状況をふまえ、現状に至るまでの背景、内容・適用範囲などを根本から理解!
医薬品ライフサイクルを遂行する観点から、技術移転における課題・対応を考える!
ポイントとなる新項目エスタブリッシュトコンディション(EC)の管理戦略との関係性は?正しいアプロ―チとは?
米国・欧州では既に採用されているPACMP(Post-Approval Change Management Protocols)とは?
さらに、製品品質の一貫性を維持するにはどういった項目の技術情報の伝承が必要となるのか、原薬・製剤・試験法それぞれに分け、技術移転時の課題や対応を学ぶ!
【3】原薬における各開発戦略に合わせた技術移転 ~実際の事例をふまえた考え方・対応~
◎最良な技術移転を行うための、原薬の開発ステージ時々での最善な開発戦略とは?
対応事例をふまえ各段階で注力すべきポイントを解説し、同等性確保を考慮した原薬の技術移転について現実務従事者方々より学ぶ!
作業手順や「何をどのように行うか?」という観点では、原薬開発と製剤開発においてそれぞれの対応事項に大きな違いはないが「何を【 いつ 】どのように【 どの程度 】行うか?」という観点で考えると、製剤開発とは異なり原薬開発では開発戦略や開発ステージに合わせて最善のやり方は異なってきます。
1. 製造トラブルが起こりやすい最初のスケールアップ製造であるGLP毒性試験用の原薬製造について
現実務専門者より、トラブルを避けるための考え方や、実際に起こった悩ましい事象例を化学プロセスの観点から考察し詳しく解説!
2. 品質の一貫性の確保(同等性確保)の上で製法及び試験法の技術移転を行うためには!
原薬開発ステージを3段階に分け、それぞれの各段階で注力すべき要点を、実際の事例をふまえ現実務従事者より解説!
【4】製剤の技術移転における技術的要件と技術移転事例~移転元・移転先間における委受託契約・取決め事項と製造移管戦略~
◎技術移転において、網羅するべき製剤技術的項目と留意点について理解を深める!
◎A社からB社への製剤移管計画書の例をとり、企業間に亘って技術移転行う場合の事例を紹介!
技術移転は、原料、包装材料、製造機械、製造工程など製品品質に影響を及ぼす様々な要因の変更の総和であり、変更に伴うリスクは限りなく存在します。申請上のコミットメント・品質保証のためにリスク管理の観点から部門間を超えて製造管理全体を見渡す際、製造工程のみならず広く関連する工程の見極めや、工程に関わる製造科学の理解が必要です。
【5】国内/ 海外委託先の管理・トラブル事例
◎製造技術移転と海外CMO への製造委託の観点から,トラブル事例を交えて管理体制について解説!
委託業態の分類や委託の実際に即した詳細な推奨事項・事例を紹介!
製造CMO 毎に異なる海外当局における各種対応についても解説!
複数の原薬施設・複数国をまたいで実施される複雑なサプライチェーンの構造になりつつある医薬品業界において、会社ごとの薬事申請戦略・サプライチェーン戦略に伴い、活用するCRO・CMOは会社によって様々です。
著者の経験を基に、締結に至るまでのプロセス、委託側として確認すべき契約書の確認ポイント、持続的良好な関係を築く管理について、委託業態の分類・実際に即した詳細な推奨事項・事例を紹介!
【6】バイオ/抗体医薬品の技術移転における同等性/同質性評価とCMOの選定・契約・委託管理
◎バイオ/抗体医薬品の技術移転においては、どのような点に注意すれば外部委託製造を成功に導くことができるのか?
製造及び試験の委託先の新たな利用や、委託先を変更する際に重要な技術移管のポイントについて、規制要件の観点や各開発段階ごとの事例をふまえて解説!
バイオ医薬品の製造や品質試験のアウトソーシングが主流の現状において,製造及び品質試験技術の移転をスムーズかつ適切に行う手順の標準化が喫緊の課題となっています。さらには、製造を国内外のCMOへ委託するにあたり、委託先が自分たちの開発テーマを目的通りに製造してくれず,開発計画に大幅な遅れが生じている例が多いです。
⇒目的通りに製造してくれるような委託体制の構築のためには?
CMO(CDMO含む)の選択から契約・製造・QA査察体制まで、各段階における留意事項を解説!
書籍情報
体裁: B5判 並製本 250頁(製本版) B5 PDF 250頁(ebook版)
価格(税込): 77,000円 定価:本体70,000円+税7,000円
フォーマット: 製本+ebook版 ※ebook版:PDF(コンテンツ保護のためアプリケーション「bookend」より閲覧)※このebookは印刷不可・コピー不可です。
配信開始日: 2019年12月23日
アカウント数: 5アカウント ※購入者以外に最大4アカウントまで追加可能(無料)閲覧可能PC数:2台/1アカウント(同一アカウントに限る)
目次
第1章「技術移転における医薬品品質システム上の課題とQbDアプローチ」
第2章「ICHQ12をふまえた管理戦略と技術移転」
第3章「原薬における開発戦略に合わせた技術移転」
第4章「製剤の技術移転における技術的要件と技術移転事例」
第5章「国内/海外委託先の管理・トラブル事例」
第6章「バイオ/抗体医薬品における技術移転と同等性/同質性評価」
本書より抜粋
「技術移転については「開発から製造への期間における新規製品の技術移転」と「市販品についての製造所内及び試験室内または製造所間および試験室間の技術移転」の2つを示している。 ICHQ10(医薬品品質システムに関するガイドライン)は、ICHQ8(製剤開発に関するガイドライン)、ICHQ9(品質リスクマネジメントに関するガイドライン)、ICHQ11(原薬の開発と製造(化学薬品及びバイオテクノロジー応用医薬品/生物起源由来医薬品)を補完する、実効的な医薬品品質システムに対する一つの包括的なモデルとされていることから、本章では、技術移転における医薬品品質システム上の課題について、ICHQ8,9,11の中でも主要用語と考えられるQbDアプローチをkeywordとして解説を試みることとする。……」
(第1章「技術移転における医薬品品質システム上の課題とQbDアプローチ」今井 昭生)
「医薬品(新薬)の開発では、基礎研究(創薬研究または探索研究)で見出されたリード化合物が原薬として開発され、それが実際に人へ投与されてその安全性及び有効性が臨床試験(治験)として検証される。人へ実際に投与されるのは製剤(錠剤や注射剤等)であるが、安全性及び有効性に直接影響する原薬については、その開発過程での品質の一貫性の確保(同等性確保)が重要となる。原薬開発において、この品質の一貫性を確保した上で製法及び試験法の技術移転を行うことは不可欠であり、その作業手順は開発ステージによらず共通する部分も多い。……」
(第5章「原薬における開発戦略に合わせた技術移転」横山 誠)
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