セミナー趣旨

今、PMDAと県による無通告査察が大幅に増えています!

問題のある製造所には少なくとも1回/年入る考えのようです。

GMP適合性調査は新製品の承認を得るための重要な製造所の当局による調査です。それに不備があると新製品の承認が遅れます。かつそこでGMP不備や承認書との齟齬が見つかると、製品回収や改善命令に繋がります。また、”無通告査察”も当局が力をいれ、GMPの不正、承認書との齟齬防止の一環としています。

一方製販側では委託先のGMP不備/不正、承認書との齟齬などにより、製品回収、製造所への行政処分/改善命令が生じ、欠品のリスクを抱えます。実際に現実問題として対応に苦慮しているところも多いのではないでしょうか?

PMDAの新たな指摘事項

PMDAは「異物混入を避けるため、製造作業室へダンボールを極力持ち込まないこと」の指導を行っています。GMP省令にも、GMP逐条解説(通知)、2022年GMP事例集(事務連絡)にもない指摘です。このようにGMP指摘で新しいことを求めています。

リスク低減対策

健康被害、製品回収、GMP不備、承認書齟齬などの重要なリスクについての確認方法を学べます。

実践的対応

被監査マニュアル作成とシミュレーションによる説明の練習と質疑応答訓練の重要性を理解できます。

監査技法

限られた時間内でのリスクに的を絞った監査項目と偽造を見つけるノウハウを習得できます。

講師紹介

(株)ミノファーゲン製薬 顧問 脇坂 盛雄 氏

【経歴】
エーザイ株式会社入社後、品質企画部 統括部長、品質薬事部 統括部長、品質保証責任者など30数年に渡り従事し、2013年9月に退職、現在に至る。

【専門分野】
医薬品の品質管理/品質保証

セミナープログラム

1.一斉点検の背景と対応

  • 熊本県 化血研の事例から学ぶこと
  • 品質に影響がある場合の齟齬への対応
  • 一斉点検に関する当局の指示
  • 一斉点検の見直しとその結果
  • 予測される今後の対応

2.無通告査察の実際の事例とその対応

  • 無通告査察の背景
  • 無通告査察の通知
  • 無通告査察の実態(改竄/隠蔽/齟齬)
  • 無通告査察の指摘事項
  • 無通告査察に備えて・過去問対策・被監査マニュアル作成・シミュレーションによる練習・リモート査察

3.山本化学工業/松浦薬業/協和発酵バイオ等からの学び

  • 山本化学工業、松浦薬業、協和発酵バイオの事例
  • 当局の”忸怩たる”思い
  • 日医工の約100製品の回収
  • 小林化工の問題点
  • 長生堂製薬 追加の行政処分
  • 松田薬品工業、辰巳化学、廣貫堂等の事例
  • ニプロファーマ、フェリング・ファーマ、小城製薬等の事例

4.PMDAの査察等で製品回収につながった事例

  • 韓国原薬2製造所
  • 水虫薬の回収と指摘事項
  • NDMA(発がん性)による回収
  • ドーピング薬コンタミによる回収
  • 環境モニタリング試験の不備による製品自主回収
  • PMDAの指摘事項を対応する仕組み作り

5.GMP監査に関係する法律

  • GMP省令
  • GQP省令
  • PIC/S GMP
  • 大阪府のGMP監査
  • 「GMP監査マニュアル」

6~25.その他の重要項目

  • GMP監査の必要性と全体像
  • GMP監査の事前準備と当日の対応
  • 実際のGMP監査項目(リスクマネジメントの観点含む)
  • 文書管理、衛生管理、保管倉庫管理
  • 製造管理、試験検査室管理、包装・表示
  • GMP監査技法とレビューの着眼点
  • PMDA/県の査察対応
  • FDAの査察対応
  • 偽造を見つけるための査察方法
  • 監査員の教育/訓練/認定
  • データインテグリティの視点での監査
  • 2022年GMP事例集で新たに求めた事項
  • 人が創る品質&Quality Culture

本セミナーで得られる知識

PMDA査察対応

PMDA査察指摘事例を踏まえた実践的な対応方法と準備のポイント

無通告査察対策

急な無通告査察に対する事前準備と当日の対応手順

リスクベース監査

効率的なリスクに基づく監査手法と着眼点

品質保証体制

QA・QCの役割分担と効果的な品質保証システムの構築

改正GMP対応

2022年度GMP事例集による新たな要求事項への対応

監査技法習得

データインテグリティ対応や偽造発見のための実践的監査技法