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[書籍] 凝集体の抑制と材質設計を意識した バイオ医薬品に適したプレフィルドシリンジ開発






凝集体の抑制と材質設計を意識したバイオ医薬品に適したプレフィルドシリンジ開発 | イーコンプライアンス

凝集体の抑制と材質設計を意識した
バイオ医薬品に適したプレフィルドシリンジ開発

~安定したバイオ医薬品用PFS開発に要求される品質事項及び部材/製品の開発から市販後対応、タンパク質凝集の研究事例の紹介~

本書のポイント
  • 医療市場におけるプレフィルドシリンジの状況、自己投与課題と医療製品製造業者でのGMP&QMS管理
  • プレフィルドシリンジの日欧米の規格試験~医薬品規制調和の状況と相違点とは~
  • プレフィルド化したバイオ医薬品において考慮すべき課題と要求される品質部材
  • シリンジ材質に求められる容器材質と包装設計の流れ
  • 「抗体製剤アクテムラ」の開発事例~市販後-適正使用と実際のクレーム報告~
  • 医師から見たプレフィルドキット製剤の使いやすい点、改良が必要な点
  • バイオ医薬品の凝集体の発生メカニズムと抑制のためのポイント
  • バイオ医薬品の凝集体の最小化
  • バイオプロセス(抗体生産CHO細胞系)構築を目的とした抗体凝集化機構の理解と制御
発刊日 2019年8月27日
体裁 B5判並製本 179頁
価格(税込) 40,700円(本体37,000円+税3,700円)
ポイント還元 誠に勝手ながら2020年4月1日より、会員割引は廃止とさせて頂きます。当社では会員割引に代わり、会員の方にはポイントを差し上げます。ポイントは、セミナーや書籍等のご購入時にご利用いただけます。

本書の内容

医薬品の安全基準は、日欧米共に薬局方で規制されています。しかし、欧米は基本的コンセプトと安全基準にかなり共通点が多いのに対し、日本は欧米との相違点が多々あり、課題が多いのが現状です。

医薬品市場全体に対するバイオ医薬品の比率は年々高まりつつあります。バイオ医薬品の安全性に対する関心が、より一層強まり安全、安定な製剤の供給が求められています。PFS剤型ではアンプル品・バイアル品と異なり投与器材と薬液の接触時間が著しく長いため、PFS製剤においては、部材が薬液に与える影響を考慮する必要があります。

プレフィルドシリンジをはじめとする医薬品は「有効性」と「安全性」の本質的な価値を基本に、「使いやすさ」「安心感、信頼性」、「使用に関する情報」が付加的な価値として積み重なったものであるといわれています。使用するシリンジの選択においても上記の基本要件を満たすものであることを確認する必要があります。

デバイス開発は、対象となる疾患の特徴的病態や患者の年齢層、実際に使用される医療者や自己注射する患者自身、更にはその家族が使いやすく安全であることが重要であり、かなり早い段階から検討を進めなければなりません。デバイス開発において、各企業の開発者、設計者の役割は大きいと考えられます。

人は必ずミスをします。そのためミスを犯してもそれに気づくシステム作りこそが重要となります。投薬ミスをなくすデザインだけではなく、その包装においてもミスをなくすための最低限の情報の記載が必要となります。

今後、PFSタイプのバイオ医薬品が増加することが想定されます。バイオ医薬品の製造や保管中における凝集体の発生が課題として認識され、凝集体と免疫原性の関係が徐々に理解されるに従い、凝集体の抑制が求められるようになってきました。

凝集体の適切な評価と管理は、有効性と安全性が保証されたバイオ医薬品の開発製造にとって不可欠となっています。バイオ医薬品の有効性と安全性を保証するために、凝集体の最小化は最優先すべき課題です。プレフィルドシリンジ製剤を含めて高濃度バイオ医薬品に対する需要は今後拡大していくことが予想されます。

近年抗体医薬品市場は急速に拡大しており、安全性の高い高品質な抗体医薬品を生産するプロセス開発は社会的ニーズであると言えます。抗体医薬品の製剤溶液中に含まれる凝集化抗体が問題視されるようになってきましたが、細胞培養プロセスにおける抗体凝集化機構の包括的な理解はすすんでいません。

目次

第1章 プレフィルドシリンジ/キット製品の最新情報と今後の課題

はじめに
1.医療市場におけるプレフィルドシリンジの現状
2.蛋白凝集の課題
3.プレフィルドシリンジの容器完全性試験について
3.1 高電圧リーク法
3.2 ヘッドスペース気体分析法
3.3 真空圧力差法
4.プレフィルドシリンジの自己投与について
5.医療製品製造業者でのGMP&QMS管理について
6.個別医療におけるプレフィルドシリンジの役割

第2章 プレフィルドシリンジにおける3極(日欧米)の薬局方の規制と規格試験

はじめに
1.日欧米の薬局方
2.薬局方の国際調和会議体
2.1 三薬局方検討会議 (PDG:Pharmacopoeial Discussion Group)
2.2 ICH (医薬品規制調和国際会議)
3.医薬品容器包装の材料
4.プレフィルドシリンジの構成と使用材料
5.プレフィルドシリンジの承認申請の取り扱い
6.日本薬局方(JP)の規制
7.米国薬局方 (USP)
8.欧州薬局方(EP)
9.日欧米3極のプレフィルドシリンジ規制のまとめ

第3章 プレフィルドシリンジの材質特性と設計 ~設計時の留意点や必要な試験項目について~

はじめに
1.バイオ医薬品のプレフィルド化
2.バレル材料
3.プランジャーストッパー材料
4.チップキャップおよび針シールド材料
5.注射針材料
6.テルモ(株)におけるバイオ医薬品に適したプレフィルドシリンジ開発の事例

第4章 プレフィルドシリンジのデザイン

【第1節 プレフィルドシリンジの容器包装設計】
【第2節 製薬企業から見たプレフィルドシリンジ・デバイスの安全性と使いやすさ】
【第3節 医師が考える使いやすく、現場で求められているプレフィルドキット製剤のデザイン】

第5章 バイオ医薬品における安全性向上と効果的なプレフィルドシリンジ製剤の供給に向けて

【第1節 タンパク質の凝集の抑制と製剤の安定化へ】
【第2節 バイオ医薬品の凝集体の最小化】
【第3節 培養プロセスにおける凝集形成と制御について】

執筆者一覧

製剤開発アドバイザー
渡邊 英二

西包装専士事務所
西 秀樹

テルモ(株)
上田 努

(株)大塚製薬工場
武田 光市

中外製薬(株)
?野 淳一

中外製薬(株)
渡邉 勝博

中外製薬(株)
伊藤 毅

中外製薬(株)
山中 祐治

中外製薬(株)
中曽根 彩子

中外製薬(株)
横山 大輔

中外製薬(株)
山下 勝久

中外製薬(株)
加藤 博之

中外製薬(株)
長島 秀之

帝京大学医学部附属病院
佐々木 翼

帝京大学医学部附属病院
田村 奈保子

大阪大学大学院
内山 進

(国研)産業技術総合研究所
本田 真也

(国研)産業技術総合研究所
千賀 由佳子

徳島大学
鬼塚 正義


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