セミナー概要

「信頼性の基準」は信頼性確保の基本でもあり、その適用試験について問題事例などを紹介しながら、信頼性基準適用の考え方を分かりやすく解説します。

医薬品申請のための試験では、生データの取扱いと、それに基づく試験報告書作成、さらには、再分析に付随する不採用データや逸脱への対応と品質システムのあり方が信頼性確保の基本になります。これはGMP試験などでも同じです。

本セミナーではQC実施のチェックポイントを踏まえて、試験担当者がミスしやすい事例やQC/QAで見落としやすい事例を交えて紹介します。

さらに、データインテグリティでは、その背景や基本要件を解説し、FDAのWarning LetterやForm483の例などを紹介します。また、最後にQuality Cultureにも言及し、さらには、社会的に問題となった関連事例やPMDAの指摘事例も紹介します。

習得できる知識

1. QC実施のポイント

品質管理試験室における効果的なQC実施のための具体的な手法とチェックポイント

2. 生データの取扱い

生データの定義、取扱い方法、記録・保存の適切な手順

3. データ信頼性確保の方法

データインテグリティ要件に基づく信頼性確保の実践的アプローチ

4. 信頼性の基準に関する知識

信頼性の基準の理解と実務への適用方法

5. 問題事例の知識

ミス事例、逸脱事例、問題事例の具体的な紹介と対策

6. データインテグリティの知識

ALCOA原則、監査証跡、メタデータ等の基礎的知識

講演内容

1. 申請資料の信頼性の基準の3要件

  • 1.1 信頼性確保の基本
  • 1.2 生データに関する信頼性確保の課題と3要件
  • 1.3「申請資料の信頼性の基準」が制定された経緯

2. 信頼性確保の課題

  • 2.1 品質システムの構築
  • 2.2 チェック体制(QAとQC)
  • 2.3 品質向上、維持の課題(教育訓練ほか)

3. 生データの定義

  • 3.1 生データとは
  • 3.2 データ区分の明確化

4. データ及び記録の取扱いと問題事例の紹介

  • 4.1 データと記録
  • 4.2 訂正などの方法
  • 4.3 データの確認と承認
  • 4.4 生データの保存
    • 4.4.1 試験に関する生データ
    • 4.4.2 機器や施設に関する生データ
    • 4.4.3 生データの複写
  • 4.5 初心者が犯しやすいミス

5. ワークシート、データファイルの取扱い

  • 5.1 ワークシートの設計
  • 5.2 実験ノートの運用
  • 5.3 試験記録の取扱い

6. 「信頼性の基準」適用試験の手順と品質を向上させるための施策

  • 6.1 SOPの整備と機器の保守管理
  • 6.2 記録の徹底
  • 6.3 セルフチェックと第3者チェック
  • 6.4 予期せぬ出来事への対応、再測定と不採用データ
  • 6.5 教育訓練と資格認定

7. 電磁的データ及びCSV(ごく簡単に)

  • 7.1 電磁的データでまず用意すべき文書
  • 7.2 Part11及びER/ESとCSVの関係
  • 7.3 GAMP5
  • 7.4 CSV実施の手順の概略
  • 7.5 CSVからCSAへ

8. データインテグリティ

  • 8.1 データインテグリティとは
  • 8.2 データの完全性とは
  • 8.3 なぜ今、データインテグリティか?
  • 8.4 改正GMP省令とPIC/S
  • 8.5 ALCOAとは(データインテグリティの要件)
  • 8.6 ALCOA+
  • 8.7 メタデータ
  • 8.8 監査証跡(Audit Trail)
  • 8.9 データインテグリティの発端事件
  • 8.10 FDAのWarning Letterの例
  • 8.11 FDA Form483の例
  • 8.12 データインテグリティのまとめ
  • 8.13 データインテグリティで対応の悩む機器

9. QC/QA実施のポイントと、見過ごされやすい問題事例の紹介

  • 9.1 QC実施のポイント
    • 9.1.1 どこでミスしやすいか
    • 9.1.2 根拠資料がない!
    • 9.1.3 生データにおける指摘
    • 9.1.4 再測定、不採用データ
    • 9.1.5 機器管理における指摘
    • 9.1.6 試料管理における指摘
    • 9.1.7 その他の指摘
  • 9.2 定量試験、定性試験の共通事項
    • 9.2.1 定量試験での留意点
    • 9.2.2 構造決定試験での留意点
  • 9.3 問題事例のまとめ:信頼性の基準の3原則による分類
  • 9.4 QCとQAの違いについて、あるべき姿

10. Quality Culture

  • 10.1 Quality Cultureとは
  • 10.2 Beyond Compliance

11. 社会的に問題となった関連事例やPMDAの指摘事例などから

講師プロフィール

元 株式会社東レリサーチセンター 医薬信頼性保証室 室長 川口 謙 氏

経歴

東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻修士課程修了後、(株)東レリサーチセンターにて28年間、核磁気共鳴(NMR)及び円偏光二色性(CD)によるタンパク質、ペプチド、糖鎖、低分子医薬品の構造解析業務に従事。

その間、オックスフォード大学に海外留学。

その後、12年間、品質管理、品質保証に従事。構造解析研究室長、医薬信頼性保証室長を歴任。

2022年4月 退職。

現在、セミナー講師や執筆活動以外に、製薬会社などで品質管理・品質保証および統計解析のアドバイザーも務める。

受講料(税込)

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(本体50,000円+税5,000円)

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セミナー詳細

配信形式:オンデマンド配信(会社・自宅で受講可能)

申込受付:2026年3月30日(月)まで

視聴時間:約5時間00分

視聴期間:申込日から10営業日まで

収録日:2025年6月30日

お問い合わせ

株式会社イーコンプライアンス

担当:丁田

〒630-0244 奈良県生駒市東松ヶ丘1-2 奥田第一ビル102

TEL:050-3733-8134

FAX:03-6745-8626