<粘弾性挙動並びに時間-温度換算則の理解> プラスチック成形品の 残留応力の発生メカニズムと解放メカニズム ~粘弾性に起因する残留応力の発生と解放を予測する~
📝本講演の概要
中国の四文字格言に“格物致知:かくぶつちち”というのがあります。格物は、物(もの)に格(いた)るといい、一つ一つの物事の道理を窮めることを言っています。致知は、知(ち)を致(いた)すといい、知識を推し極めることを意味します。つまり、物事を理解するには、その道理を窮めなさいと言っています。
プラスチック成形品は成形時に残留応力が発生する場合があり、それによって変形や破壊といった不具合が起こりえます。プラスチックは他の材料に比べて、材料定数が時間並びに温度によって著しく変化します。材料定数が時間と温度によって変化する特性を粘弾性挙動と言います。粘弾性挙動は、時間や温度によって同一材料でも、ある場所では粘性、ある場所では弾性、そしてある場所では粘弾性といった振る舞いをします。このような粘弾性挙動に起因して、プラスチック成形品には成形時に残留応力が生ずる場合があります。また、この残留応力は、成形後に粘弾性挙動に起因して解放され、寸法変化や破壊等の経時的な不良を引き起こします。プラスチックの成形時に生ずる残留応力の理解は、プラスチックの粘弾性挙動を窮めることで、容易に可能となります。
ここでは、プラスチックの最も重要な粘弾性挙動の解釈法とその利用法、そして粘弾性挙動に伴う残留応力の発生機構及び解放機構を説明します。さらに、時間-温度換算則の確認方法と、この換算則を用いた残留応力の解放に伴う変形及び強度の予測法、加速試験法等の各事象への利用方法について説明します。最後に、残留応力低減の新しい種々の射出成形法を紹介します。
✓こんな方におすすめ
- プラスチック製品の設計担当者
- プラスチック製品の品質保証担当者
- プラスチック関連の技術開発者 基礎知識は特に必要ありません。基礎から説明します。
📋プログラム
<得られる知識、技術>
・プラスチックの基本特性である粘弾性特性及び熱粘弾性特性が理解できる。
・残留応力の発生機構が理解できる。
・残留応力の理論的、実験的解析方法が理解できる。
・残留応力の低減方法並びに積極的な利用法が修得できる。
・粘弾性特性・熱粘弾性特性を基準とした強度、変形の力学的取扱いの基礎が修得できる。
・粘弾性特性に成立する時間-温度換算則の概念が修得できる。
・時間-温度換算則を用いた強度、変形の長期予測法と信頼性評価法の基礎が修得できる。
・残留応力+溶剤による耐ストレスクラッキング性が修得できる。
・残留応力低減の新射出成形法が習得できる。
<プログラム>
1プラスチックの重要な基本特性
11 弾性・粘性・粘弾性の解釈法
12 弾性・粘性・粘弾性の利用法
13 粘弾性に伴う特異現象(クリープ挙動、緩和挙動)
2プラスチックの力学の基礎
21 プラスチックに生ずる応力とひずみの解釈
22 粘弾性挙動と粘弾性力学モデル
23 応力-ひずみ関係式(構成方程式)
・応力-ひずみ関係式の誘導方法
3粘弾性挙動に伴う残留応力の発生メカニズム
31 残留応力の発生要因の説明
32 硬化過程で生じる残留応力の発生メカニズム
33 冷却過程で生じる残留応力の発生メカニズム
34 残留応力の理論的・実験的解析法
4時間-温度換算則の解釈とその利用法
41 時間-温度換算則の基礎概念
42 時間-温度換算則の成立の有無の確認方法
43 時間-温度移動因子(アーレニュウス型、WLF型)
44 時間-温度換算則の利用法
5時間-温度換算則を用いた各種事象の予測法
51 クリープ変形の長期予測法
52 残留応力開放に伴う変形の長期予測法
53 CFRPの変形、強度の経時的変化の予測法
54 プラスチックの諸特性の加速試験法
6残留応力低減の新射出成形法の紹介
61 GAP(Gas・Assist・Pressure:ガスアシストプレッシャー法))について
62 GCPを用いた射出発泡成形法、射出中空成形法、射出圧空成形法
□質疑応答□
👤講師
(学歴)1974年3月金沢工業大学機械工学科卒、1984年3月同大学大学院工学研究科博士課程修了:工学博士受、1991-1992年マサチュ-セッツ工科大学(MIT:米国)留学.
(職歴)1974年4月金沢工業大学助手、1994年4月~2012年3月金沢工業大学教授、2012年4月(株)SMS代表取締役、2012年6月金沢工業大学名誉教授、2021年7月コンサルSMS代表.
- (専門)材料力学、粘弾性学、プラスチック材料、他、
- (主研究テ-マ)
- 1.プラスチックおよびプラスチック系複合材料の成形過程で生ずる残留応力の発生機構の解明
- 2.マイクロセルラ-プラスチックのプロセッシングに関する研究
- (著書)“プラスチックの粘弾性特性とその利用法-成形不良対策法/発泡制御法-“
- “発泡成形・中空成形・圧空成形の量産実施に向けての準備と、環境負荷低減の具体的な手段の解説”
- 他19編
- (所属学会)
- 日本機械学会 永年会員(平成15年度(第81期)~平成16年度(第82期):評議員)、
- プラスチック成形加工学会(平成13年度~:評議員,平成10年度~:論文査読委員)、
- Cellular Polymers(UK):Editorial Member (平成18年~)、
- 受賞:平成11年:プラスチック成形加工学会より功労賞受賞、平成12年:SPEより貢献賞受賞、平成21年:エレクトロニクス実装学会論文賞受賞、平成21年:先端加工学会論文賞&技術賞受賞
- (WebSite)
- http://www2.spacelan.ne.jp/~shimbotesu/
🗓開催概要
| 開催日時 |
【ライブ配信:見逃し配信付】 2026年9月28日 (月) 10:30~16:30
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|---|---|
| 受講形式 | Zoomによるライブ配信 |
| 受講料 | 55,000円(税込) 本体50,000円+税5,000円 |
| 配布資料 | 「製本テキスト」と「PDFデータ」 ※このセミナーの資料は、【製本テキスト版の送付】と【PDFデータダウンロード】の両方で配布いたします。 紙もPDFも内容は同じものです。 ライブ配信受講 ◎ 製本テキスト(開催前日着までを目安に発送) ※開催まで4営業日~前日にお申込みの場合、セミナー資料の到着が開催日に間に合わないことがございます。 ◎ PDFデータ(印刷可/編集は不可) ※開催2日前を目安に |
| 備考 | ※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。 ※開催日の概ね1週間前を目安に、最少催行人数に達していない場合、セミナーを中止することがございます。 |
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